いまや動画配信プラットフォームのなかでも大人気のコンテンツとなっているゲーム実況。日本国内に留まらず、ゲーム実況文化は世界的な広がりを見せており、なかでもeスポーツ強豪国として多くのプロゲーマーを輩出する韓国では、プロがゲーム実況に参入するなど、国全体で盛り上がりをみせている。

 もっとも、「ゲーム実況」というコンテンツに馴染みのない人間には、なかなかその盛り上がりのイメージがつかないかもしれない。そこで、ゲーム実況のファンである現役高校生たちに、実況コンテンツをどう楽しんでいるのか聞いた。

 関西在住の男子高校生Aさん(17歳)は、こう語る。

「ゲーム実況というと、YouTubeというイメージを持つ人も多いと思いますが、ゲーム実況ファンは基本的にゲーム実況プラットフォームや、ライブストリーミング配信プラットフォームと呼ばれるサイトで、ライブ配信されている実況プレイを見て楽しみます。僕が普段チェックしているのは、Amazonが提供する『Twitch(ツイッチ)』というプラットフォームですね。

 有名なところでいうと『stylishNoob』、通称・関さんという元プロゲーマーの実況者さんが好きです。関さんはツイッチでライブ配信を行い、その動画の切り抜き(配信切り抜き)をYouTubeにアップするというスタイルなので、ファンは両方のプラットフォームで楽しめるんです。YouTubeから入ったライトな実況ファンの女性などが、そこからツイッチのライブ配信を見るようになるパターンも多いと思う。

 ゲーム実況はゲームの実力だけではなく、“おしゃべり”で人気が左右するものなので、プレイの上手さだけでは人気者にはなれない、過酷な世界だと思います」(Aさん)

 ゲーム実況プラットフォームは、YouTubeやツイッチ以外にも数多い。今新たな勢力として台頭しているのが、中国企業「闘魚(Douyu)」が三井物産と共同で設立した「DouYu Japan」の「Mildom(ミルダム)」というプラットフォームだ。

ヒカキンもミルダムに参入

 関東在住の男子高校生Bさん(18歳)は、こう語る。

「兄がニコ厨(ニコニコ動画ファン)だった影響で、小さい頃からニコ動で配信動画を見てきました。その後、YouTubeとツイッチ、そしてミルダムをよく見るようになりました。

 ミルダムは他のプラットフォームと比べて『資本力があるな!』と実感することが多いです。人気の配信者やYouTuber、芸能人が、どんどんミルダム専属のプレイヤーになっています。契約金もすごい額だと報じられています。

 昨年はYouTuberのヒカキンさんがミルダムに参入したことで話題になりました。ただ、ミルダムは任天堂など特定の企業のゲーム配信が禁止されていることもあるので、実況ファンの間でも好き嫌いが分かれるかもしれないです」(Bさん)

 また、彼らとは別の楽しみ方を見出しているゲーム実況ファンもいる。前出Aさんの友人・男子高校生のCさん(17歳)は、つぎのように話す。

「実況者は英語圏で『ストリーマー』と呼ばれています。欧米圏では、字幕付き動画をアップする、顔出しの女性ストリーマーさんが多い。なかには露出度の高い服装で実況をおこなう“セクシー系実況者”さんもいますね。そういう方の動画には、世界中の男性ファンがついていて、たとえ言語が分からなくても、彼女たちがセクシーなファッションで配信するのを楽しみにしているようです。

 日本の女性ゲーム実況者でも容姿や露出を売りにしている人もいますが、僕はツイッチなどで海外の女性ストリーマーさんを見るのが好き。実況ファンのなかには『外国語の勉強に使っている』なんていう人もいます」(Cさん)

 最近ではバーチャルユーチューバー(VTuber)も数多くゲーム実況に参入している。今回話を聞いた高校生3人は、「YouTubeはあくまでも切り抜き動画を見る場所」「YouTubeはゲーム実況沼の入り口」だと語る。いつアクセスしても生配信で世界中のゲーム実況を楽しむことができるライブ配信プラットフォームは、コロナ禍で一人の時間が増えた若者にとって魅力的な場所なのかもしれない。