10月23日、iPhone 12シリーズが発売された。近年スマホは高機能化にともない、価格も上昇傾向にあるが、今回はその修理代金の高さも話題になっている。標準モデルであるiPhone 12の場合、「AppleCare+」に未加入の場合の画面修理は3万400円(税別、以下同)。iPhone 11の修理代金が2万1800円だったことを考えると、かなりの高騰だ。

 そうでなくても画面割れや外装の傷は避けたいところで、iPhoneシリーズに限らず、スマホケースやカバー、保護フィルムといった防護アイテムを活用する人は多い。そんな中、あえて何もつけない無防備な“裸の状態”でスマホを使う、通称「スマホ裸族」と呼ばれる人たちもいる。スマホの破損リスクと隣り合わせでいながら、ケースやカバーを装着しないのはなぜか。

 30代の男性会社員・Aさんは、iPhone 4からずっと使い続ける根っからのiPhone派で、iPhone 12 Proにも買い替え予定だ。しかし、最近はスマホケースや保護フィルムはつけなくなったという。

「iPhoneは、やっぱり何もつけない方が美しいと思うんですよ。カバーをつけると重くなるしごつくなるし、見た目が醜くなる。液晶もフォルムレスが一番きれいですし反応もいい」

 そんなAさんだが、かつてはシリコンケースや手帳型、外周や角だけを保護するバンパーなどにこだわっていた時期もあった。「iPhone 6の頃はカバーを使っていました」と振り返る。

「iPhone 6あたりから画面の巨大化と重さが目立つにようになって、落とす人が続出し、画面も割れるという話だったので、僕もいろんなカバーを使ってみました。でも、結局Xからカバーが煩わしくなって裸族に舞い戻りました。何もつけていないと、かえって慎重になって、歩きスマホとかもしなくなり、破損の傷はありません」(Aさん)

iPhone買い替え時の「下取り」の不安は?

 20代の男性会社員・Bさんは、Aさん同様に途中からケースを脱ぎ捨てたタイプだが、その理由が異なる。ケースや保護フィルムの金銭問題からだ。

「ケースやフィルムって高くないですか? まともなものを装着すると4000円くらいいきますよね。心配性だったので重装備派で、ケースもごついものを使っていたんですが、大きいスマホがさらにかさばることに気づき、軽量かつ薄いもの、背面のAppleマークが見えるものなど、いろいろ試しました。ただ、結局なんだかしっくりこない。いちいちケース選びに悩んでいるならもういっそ裸になろうと。

 あとフィルムは自分でうまく貼れず、量販店でお願いしようとしたらお金がかかると言われて萎えました。最近は、フィルムではなく液体ガラスコーティング剤で画面を保護できるので裸族スタイルがやりやすくなりました」(Bさん)

 スマホの買い替えとなると、現行機種をAppleショップやメルカリなどに売る「下取り」をして、新しい機種に変更する人もいる。裸での使用だと、本体や画面の傷などから難しくなるのではないだろうか。

「ケースやフィルムにお金を使わない分、AppleCareに入るようにしているので問題ありません。そもそも雑な扱いはしないですし、丁寧に使うので下取りできないくらいの破損はない。意外と裸でもきれいですよ」(Bさん)

 30代の女性会社員・Cさんは、11月13日に発売されるiPhone 12 miniを購入予定だ。「5Gスマホでは世界最小」と銘打つ、5.4インチの小型モデル。ディスプレイはセラミックシールドで保護されており、落下耐性が4倍になった。「今こそ裸族デビューのチャンス」と口調を強める。

「やっと待望の小型機種が出ます。コンパクトさを犠牲にしたくないので、裸で使うつもりです。iPhone 5のようなデザインで持ちやすいうえに、落下耐性も上がっていて、最高です。今はiPhone 11を裸で使っていますが、画面や本体に目立った傷はありません。iPhone 8時代にバキバキになったことがありますが、それ以来気をつけるようになっているので、ここ10年で事故はそれくらい」

 多くのスマホユーザーがケースを着用していることもあり、周囲から「なぜ、裸なの?」と聞かれることも多いが、その度に困惑すると先の3人は口を揃える。今日も裸族たちは己を貫く。