12月は「年末ジャンボ宝くじ」や「有馬記念」など、公営ギャンブルが盛り上がる時期だ。一攫千金を夢見ている人もいるだろう。

公営ギャンブルは大金持ちになれるチャンスでもあるが、そもそも宝くじの胴元はどれくらい儲かっているのだろうか。その経営の実態を見ていこう。

■宝くじが当たる確率は?

2022年の年末ジャンボ宝くじの当せん金は1等7億円だ。1等は1ユニット2,000万枚に1本なので、1等の当せん確率は「2,000万分の1」となる。あまりピンとこないと思うので、他の確率と比較してみよう。

2021年に交通事故で亡くなった人の割合は10万人につき2.09人、その確率は「約4.7万分の1」だ。

交通事故で死亡する確率はかなり低く、日常生活の中で身近な人が交通事故で亡くなったと聞くことはまずないだろう。そして、宝くじで1等が当たる確率は、交通事故で死亡する確率の約40万分の1とはるかに低いのだ。

年末ジャンボの1等7億円は夢のある金額だが、「まず当たることはない」と考えていいだろう。

■宝くじの還元率は競馬やパチンコより低い

還元率とは、賭け金に対して戻ってくる金額の割合のことだ。仮に還元率が70%であれば、理論上は賭けたお金の7割が戻り、残り3割は胴元(主催者)の儲けとなる。

総務省の資料によれば、宝くじの還元率は約45%だ。仮に宝くじを1万円分購入すると、購入者に4,500円が払い戻され、残り5,500円は胴元の儲けとなる。

他のギャンブルの還元率は、競馬や競輪などの公営競技が約75%、パチンコが約85%だ。ギャンブルは基本的に胴元が儲かる仕組みであり、やればやるほど負けるようになっている。しかも、宝くじは競馬やパチンコよりも勝てる確率が低い。

宝くじの高額当選はまさに奇跡であり、ほとんどの人は当たらないのが現実だ。

■宝くじはほどほどに楽しもう

「宝くじは買わなければ当たらない」というのは正しい。しかし、「お金を増やしたい」「人生を変えたい」と思っているなら、宝くじには手を出さないほうがいいだろう。夢を買うつもりで、ほどほどに楽しむのがおすすめだ。

文・大西勝士(ファイナンシャル・プランナー)
早稲田大学卒業後、会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て2017年10月より現職。FP資格や投資経験をもとに、大手金融機関を含む複数の金融・不動産メディアで記事執筆を行っている。