2021年10月8日、F1第17戦アメリカGPがテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開幕。フリー走行1回目はメルセデスのバルテリ・ボッタス、2回目はレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスがそれぞれトップタイムをマークして初日を終えた。

季節外れの暑さとバンプが残る路面状況が課題

アメリカGP初日は快晴の中でフリー走行が行われたが、1回目のフリー走行ではメルセデスの2台が速く、バルテリ・ボッタス/ルイス・ハミルトンが1-2タイムをマーク。3番手にレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがつけて、いつものように3強がリードする形でグランプリが始まった。

1回目のフリー走行で問題となったのが、気温30度、路面温度33度という季節外れの暑さと、全長の約40%が再舗装されにかかわらずバンプが残る路面状況だった。

こうして迎えた2回目のフリー走行は、予選、決勝とほぼ同じ時間帯に行われる重要なセッション。気温は午前中よりさらに上がり31度、路面温度39度という中でスタートしたが、これは2年前のアメリカGPより約20度も高い。

この路面温度の中でのソフトタイヤのパフォーマンスを確認することがチームにとってまず重要な仕事の1つとなったが、ここでトップタイムをマークしたのはレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスだった。1回目のフリー走行で好タイムを出したメルセデスの2台とフェルスタッペンは、タイムアタックでトラックリミットをオーバーしたり、渋滞に巻き込まれたりしたためタイムを出せなかったが、走りは悪くなかった。

実は2回目のトップタイムは、1回目のボッタスのタイムよりもわずかに遅いものだったが、これはさらに上がった気温、トラックの進化が小さかったこと、チームの多くがセッションの後半はミディアムタイヤでの走行に集中したことが要因としてあげられる。

ホンダ勢は、フェルスタッペンがトラフィックに遭いながら2回目8番手タイムをマーク。アルファタウリ・ホンダのガスリーは2回目こそ12番手にとどまったが、1回目6番手タイムを記録している。COTA初走行となる角田裕毅は、1回目で全ドライバー中最多の周回を走行、徐々にペースを上げながらコースの習熟を進め、2回目では16番手となった。

なお、メルセデスのボッタスはエンジン交換のため5グリッド降格ペナルティを受けることが確定。これが予選、決勝にどのような影響を与えるかも注目ポイントとなる。

●2021年F1第17戦アメリカGPフリー走行1回目 結果

1位 77 V.ボッタス(メルセデス)1:34.874
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)1:34.919
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)1:35.806
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)1:36.334
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)1:36.508
6位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)1:36.611
7位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)1:36.798
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)1:36.855
9位 99 A.ジョビナッティ(アルファロメオ・フェラーリ)1:36.874
10位 7 K.ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)1:36.876
・・・・・・・・・
18位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)1:37.954

●2021年F1第17戦アメリカGPフリー走行2回目結果

1位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)1:34.946
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)1:35.203
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス)1:35.310
4位 77 V.ボッタス(メルセデス)1:35.360
5位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)1:35.457
6位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)1:35.561
7位 16 C.ルクレール(フェラーリ)1:35.572
8位33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)1:35.824
9位 55 C.サインツ(フェラーリ)1:35.919
10位 99 A.ジョビナッティ(アルファロメオ・フェラーリ)1:36.138
・・・・・・・・・
12位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)1:36.242
16位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)1:36.983

順調な仕上がりを見せるレッドブル・ホンダ

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「通常のグランプリ初日と同じく、コンディションに応じてパワーユニットのセッティング最適化を進め、順調にプログラムを消化することができました。今週末も我々の強力なライバルと戦うため、予選・レースに向け戦闘力を上げるべく、データを解析して予選・レースに向けてセッティングを煮詰めていきます 」とコメント。各ドライバーは次のように語っている。

●マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「楽な一日にはならず、コースはかなりバンピーでマシンの調整に苦労しましたが、いくつかポジティブな面はあったので、引き続き取り組んでいきます。フリー走行2回目ではトラフィックに阻まれる形でソフトタイヤでのアタックができませんでした。予選でいいラップが出せるように、すべてが上手くいけばと思います」

●セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

「今日はいい一日となり、フリー走行2回目は希望を持てる内容でしたが、予選は非常に僅差の戦いになるはずです。メルセデス勢はかなり手強いので、勝負所で彼らがどうなるのか見ていきます。あとコンマ数秒上げなければならないと思うので、予選ではポールポジション争いができるように上手くまとめていかなければなりません。マシンを向上させるために、エンジニアと試すことがたくさんあります。ロングランのペースやタイヤデグラデーションの面でも伸びしろがあると思いますが、おおむねポジティブな初日となりました」

●角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

「オースティンでの初日を楽しむことができました。初めてのサーキットですが、すぐにいいアプローチをつかむことができて、ドライビングが楽しかったです。ただ、ここまでマシンのペースはあまりよくないので、まだやるべきことが多くありますし、ターン19でのトラックリミットにも苦戦しました。すべてのデータを解析して、明日は再び力強いパフォーマンスが発揮できるはずだと思います」

●ピエール・ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)

「午後はかなり厳しいセッションになりました。マシンがまったく反応しないような感じだったので、明日に向けてやるべきことが多くあります。今シーズンで最もタフなフリー走行2回目だったと思います。これまでどのサーキットでも競争力を発揮できていたので不思議ですが、ここオースティンではとても厳しい状況です。まだペースは上げられると思いますし、予選ではもっと戦闘力のある状態にできる自信があります」

タイヤを供給するピレリは「サーキットは約40%が再舗装されていますが、2019年と比べて大きな違いはなく、さらにでこぼこしています。2019年との最大の違いは天候で、かなり暖かいです。この条件ではソフトタイヤには過熱が見られ、特に最終セクターではかなりストレスがかかります。ソフトタイヤに利点もありますが管理が重要となり、ミディアムタイヤでQ2クリアを狙うドライバーも出てくるでしょう。これまでのところ、パフォーマンスギャップはハードタイヤとミディアムタイヤの間で0.5秒、ミディアムとソフトの間で0.6〜0.7秒と推定されます。戦略としては2ストッパーが有利となるでしょう」と分析している。

F1第17戦アメリカGP予選は日本時間10月24日6時(現地時間10月23日16時)、決勝は日本時間10月25日4時(現地時間10月24日14時)に開始される。

●2021年第17戦アメリカGP タイムスケジュール

フリー走行3回目:10月23日13時〜14時(日本時間10月24日03時〜04時)
予選:10月23日16時〜17時(日本時間10月24日06時〜07時)
決勝(56周):10月24日14時〜(日本時間10月25日04時〜)