フリマサービスに潜む恐怖を描いた韓国映画『소울메이트(原題)』が邦題を『ターゲットー出品者は殺人鬼ー』として6月21日(金)より公開されることが決定。日本版ポスタービジュアルが解禁された。

本作はネット上での中古品売買で詐欺に遭い犯罪の標的になるという日常に潜むリアルな恐怖を描きだしたサスペンススリラー。スヒョンは新居に引っ越し、フリマサービスで中古の洗濯機を購入。しかし後日壊れた洗濯機が届き、詐欺にあったことに気づく。スヒョンは警察に相談するが、捜査までは時間がかかると告げられたことから自ら犯人に連絡することを思いつく。売り手のアカウントを再び見つけだし、返金を要求。ところが相手にされず感情的になったスヒョンは相手に怒りに満ちたメッセージを送ってしまう。それ以来、スヒョンの身に恐ろしいことが起こり始める。スヒョンは再び警察に相談し、捜査が始まり販売者の家を訪れるがそこには、思いもよらない事態が待ち受けていた…。

フリマサービスでの中古品購入がきっかけで犯人に狙われるスヒョン役を演じるのは、ドラマ「生まれ変わってもよろしく」、「哲仁王后 〜俺がクイーン!?」のシン・ヘソン。ヘソンは、顔もわからない殺人鬼の標的となったことで日常が崩れていくスヒョンの心情を細やかに表現。中古品購入で詐欺に遭った怒りに始まり、なに者かに行動を監視される恐怖、犯人の監視から逃れられない絶望感まで、さまざまな感情を説得力のある演技で体現する。また、被害者として打ちひしがれるだけでなく、犯人を見つけるために行動を起こす力強い女性像も表現している。監督のパク・ヒゴンは、ヘソンとの制作について「平凡な会社員が犯罪のターゲットになったときの感情表現は非常に難しい。その心理の変化をほかの俳優と調整するのも同じく困難です。しかし彼女は毎日現場でそれをやってのけ、とても感心しました」とコメント。

サイバー犯罪捜査部のチュ刑事を演じるのは「ムービング」、「D.P.-脱走兵追跡官2」などの作品で知られるキム・ソンギュン。毎日何百件ものサイバー犯罪を扱うチュ刑事は、スヒョンの事件の担当となり翻弄されていく。彼の繊細な表情と重量感のある演技は、チュ刑事の微妙な心情の変化を捉える。ヒゴンはソンギュンについて「彼の演技の幅というものを、ぜひこの目で見てみたかった」と語っている。

チュ刑事の後輩、ナ刑事を演じるのは、ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で注目を集めたカン・テオ。彼の演技は、職務へ熱意と誠実さを兼ね備えた新米刑事の役に完璧にシンクロしている。また、映画『毒戦 BELIEVER』(18)、『サムジンカンパニー1995』(20)、『声/姿なき犯罪者』(21)など出演する作品ごとに独特の存在感を発揮するイ・ジュヨンは、スヒョンの同僚で親友のオ・ダルジャ役として、誰よりもスヒョンを心配する、活発で気さくなキャラクターを演じている。

解禁となった日本版ポスタービジュアルは、画面の割れたスマートフォンにヘソン、ソンギュン、テオが映しだされ「スマホで買っただけなのに…次の取引(ターゲット)相手はあなたかも!?」というコピーが配されている。

日本でもインターネット上で日常的に利用されている中古品の売買。身近な題材から生みだされた規格外の恐怖をぜひ本作で体感して欲しい。

文/スズキヒロシ