5年前に金沢西高校の野球部員だった男子生徒がボールを拾おうとして川へ転落して亡くなった事故で、遺族が石川県に損害賠償を求めていた裁判。金沢地裁は9日、県に一部賠償を命じる判決を言い渡しましたが、遺族は「力になってあげられなかった」と悔しさをにじませます。

航汰さんの父 松平忠雄さん
「『まじめ』に尽きる。うちの息子は本当にまじめに物事をなんでも前向きにやってきた」

事故のあった現場

この事故は2017年11月、金沢西高校の野球部員だった当時1年生の松平航汰さんが、グラウンド近くの川に落ちたボールを拾おうとしたところ足を滑らせ転落し、死亡したものです。父の忠雄さんはこうしたボール拾いが日常的に行われ、当時の監督ら教員3人が適切な指導を怠ったとして石川県に対し5400万円余りの損害賠償を求めていました。

航汰さんの父 松平忠雄さん
「今回の事故は航汰に限ったことではなく、誰もが起きる事故が学校内で起きたという事、それを証明したかった。私が主張してきたことが、第三者の判断によって認めてもらえる、その日が来ると私は思っている」

金沢地裁


9日の判決で、金沢地裁の小川弘持裁判長は「担当教員らが、生徒に指導すべき注意義務を怠ったため今回の事故が起きた」と遺族の主張を一部認めました。その一方で、航汰さんは高校1年生で危険を予見でき、一定の落ち度があるとして、県に対し2300万円余りの損害賠償を命じました。

航汰さんの父 松平忠雄さん
「率直に残念な気持ち。高校生という事で基本的に分別がつく大人だと思われている。ものの数か月までは中学生…それを指導していくのが先生ではないか」

判決後の会見で父・忠雄さんは、航汰さんにどのような言葉をかけるかと問われると…

MRO

航汰さんの父 松平忠雄さん
「力になってあげられなかったなと…謝るしかない」

県は控訴するかどうかについて、判決内容を精査し、適切に対応するとしています。