新型コロナウイルスの影響で孤立しがちな出産後のお母さんを見守りつつ、栄養満点のランチを届けてくれるサービスが東京・日野市で始まりました。東京都内の自治体では初めての取り組みです。

 新型コロナの影響で里帰り出産もできず、身内を呼び寄せて家事などをフォローしてもらうこともできないという女性は少なくありません。今回、日野市が始めたのは、産後の女性を対象とした食事の配達サービス事業です。この日届いたお弁当にはハムステーキと焼き魚、卵焼き、ひじきの煮物などが入っていて、産後のお母さんに必要とされるタンパク質や鉄分などの栄養が効率的に取れる献立です。メニューは栄養士が考え、こんなに入っていて1食500円という良心的な値段です。1人きりで子育てをしている時間帯のお昼ご飯は朝食や夕食の残り物で済ませてしまいがちだというお母さんにもきちんとした食事を取ってもらおうと、子育て支援事業として始まりました。この日利用した母親は「自分の食事を毎回作るのは大変。毎日来てもらえるのは助かるし、負担を減らせるという意味でも気持ちに余裕を持てるといいなと思って利用した」と話します。

 さらに、食事を配達するスタッフも大事な役割を果たしています。スタッフはもともと同じ地域の高齢者向けにも食事を配達していて、利用者の話し相手になりつつ異変がないかなどさりげなく「見守り」もしています。日野市・家庭子育て支援センターの藤井美奈子係長は「コロナ禍で、慣れない育児を乗り切ってもらえればと思っている。昼食を届ける人と顔を合わせることで、あいさつ程度でも会話をして孤立しがちなお母さんたちの気持ちが少しでもほぐれてくれたら」と話します。

 このサービスは日野市内在住の出産後およそ2カ月以内の母親が対象で、必要な場合は同居する未就学児も利用できます。自己負担額は1食500円で、出産前から申請できるということです。