東京都の小池知事は6月11日の定例記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種を加速させるため、新たに東京都庁の展望室を会場にして東京オリンピック・パラリンピックの関係者への接種を進める方針を示しました。

 小池知事は18日から都庁の展望室を会場に、都内でまだワクチンを接種していない医療従事者や東京大会の関係者に接種を進める方針を示しました。“大会の関係者”は競技の審判や大会ボランティアで選手と接する機会が多いスタッフなどを想定しています。また、使用するワクチンはIOC=国際オリンピック委員会が提供するファイザー社製で、大会のスポーツドクターが打ち手となり、1日2500回の接種を見込んでいます。

 8日から始まった東京都が設置した築地市場跡地の大規模接種会場についてはペースを上げ、11日から1日5000人規模で接種を行っていく方針です。また、東京都は築地市場の跡地以外にも大規模接種会場を設置する計画を既に示していますが、小池知事は具体的な場所などは自治体と相談して「区市町村の接種計画、地域のバランスなどを考慮しながら」検討を進めていると話しました。

<五輪PV会場、中止を否定 小池知事「ファクトでない」>

 一方、大規模接種会場と同様、東京都と自治体の調整が焦点となっているのが、東京オリンピックの中継を行うライブサイトやパブリックビューイングです。一部の報道では「都内の会場全てで中止する方向」と伝えられましたが、これに対し小池知事は「ファクトではございません。事実誤認であるという点で、抗議文を出した」と述べました。その上で「それぞれの自治体から要望などももらっている。意見交換をしながら調整をしている」として、一部の報道を真っ向から否定しました。

 首都圏各地でパブリックビューイングの中止が相次ぐ中、引き続き自治体と連携していくことを強調しました。

 この小池知事の反応について、井の頭公園でのライブサイト設置に向けて調整を続けている三鷹市の河村孝市長は「大変うれしい反応。私はゼロか100かにしたくない。やるかやらないかではなく、いろいろな工夫を最後まで詰めたい。膝を突き合わせ、いろいろ議論し、できることを追求していきたい。未来に向けたレガシーを提案できることは非常に重要だと思っている」と述べました。

<政府、「宣言」20日解除へ調整 「まん延防止」移行を検討>

 20日に期限を迎える東京都など10都道府県に発令されている緊急事態宣言について、政府は「まん延防止等重点措置」に移行する検討を始めました。これについて小池知事は「まずはリバウンドをなんとしても阻止していかなければならない。感染状況や医療提供体制を見極めながら、専門家の意見を踏まえ、感染拡大の防止に努めていく」として、「感染状況を見極めていきたい」と述べるにとどめました。