全国的に新型コロナウイルスの感染者数の減少傾向が続く中、政府は緊急事態宣言やまん延防止措置を9月30日の期限で全て解除する方針を固めました。

 東京都内で9月27日に確認された新型コロナの新たな感染者は154人で、100人台となるのは3月22日以来半年ぶりのことです。一方、重症者は125人で、40代男性1人を含む11人が死亡したことが明らかになっています。

 解除後の東京都の対策として焦点となっているのが飲食店の酒類の提供です。東京都の関係者によると、飲食店の営業時間など制限の緩和を検討しているということで「酒の提供は午後7時まで、営業は午後8時まで」という案や「酒は午後8時まで、営業は午後9時まで」など複数の案が出ているということです。また、首都圏1都3県の知事は26日、政府に対して飲食店への時短要請などの段階的な緩和について、営業時間などを基本的対処方針に具体的に明記するよう要望しています。東京都の幹部からは「都庁内では、一気に宣言を解除すると再びリバウンドするのではと懸念もある」という声も聞かれました。

 なお政府は9月27日夜、緊急事態宣言を解除した地域に関し、認証された飲食店は午後9時まで、それ以外の店舗は午後8時までを目安に営業時間の短縮を求める方向で調整に入ったことが明らかになりました。酒類の提供も認める方向です。

<急ピッチ 酒販売店は解除へ向け準備進む>

 一方、街の酒店では緊急事態宣言の解除を見据えて注文したお酒が大量に入荷しつつあります。倉庫に次々と運び込まれるケースに入った瓶ビールを見て、東京・新宿区の酒類卸・佐々木商店の佐々木実社長は「正直言ってうれしい。コロナ患者が少なくなっていることもうれしいが、元の商売ができることにほっとしているし、何よりもうれしい」と話しました。

 商品を積んだトラックが着いてから、店では急ピッチで作業が続けられました。佐々木社長は「倉庫に商品が積み上がるのを久しぶりに見ると、やっぱり始まるんだなという気になる」と話し「第6波の心配はあるが、収束に向かってくれればやっと商売になる。8月は売り上げが8割減だった。お金も回っていかない中、よく耐えられたと思う。これから借金返済で大変だが頑張るしかない。誰のせいでもない、コロナはみんなで乗り切らないと…」と未来を見据えました。