「牛乳」をもっと普段の生活の中に取り入れたくなる情報をまとめました。2021年の年末、国や全国の自治体は「生乳が廃棄される恐れがある」として、消費を促す呼び掛けを行いました。東京都の小池知事も会見で腰に手を当てて牛乳を飲み、話題になったのも記憶に新しいところです。この時“廃棄の危機”の理由としては、需要と供給のバランスが崩れたことに加え、冬休みで学校給食での需要がなくなることが大きいということで、バター製造などの加工に回しても工場の処理能力を超えた部分が5000トンにも及んでしまうのではないかと懸念されました。消費を呼び掛けたの結果、年末年始の「生乳の廃棄」は回避できました。しかし、牛乳廃棄の危機は「一難去って、また一難」の状態にあります。

 年末年始の廃棄は回避できましたが、農林水産省などによりますと春休みに需要が減少し、再び厳しい状況となる見込みだということです。このため、牛乳は飲むだけでなく料理などに活用していくことが引き続き大切です。牛乳に含まれる乳糖を消化する酵素が大人になると減少して苦手になる人もいるため、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロするという人はチーズなどの乳製品や牛乳を使った焼き菓子など、可能な範囲で消費に協力しましょう。乳糖が苦手な人には、乳糖を取り除いた「ラクトース(乳糖)フリー」の商品もありますので、試してみてください。

 実は明治時代、東京都心でも牛が飼育されていました。江戸幕府が倒れた後に発生した武家屋敷の跡地を活用したということで、千代田区の飯田橋駅近くには牧場跡の石碑があり、今に名残を伝えています。当時の東京で酪農が盛んになった理由としては「武士の失業対策」や、冷蔵庫もない当時「消費地の近くで生産する必要があった」、また「新しもの好きな江戸っ子」が当時は目新しかった牛乳をよく飲んだことなどが理由だそうです。

 今でも東京産のおいしい牛乳があります。今回はそのうち2つを紹介します。まず1つめは「東京牛乳」です。明治時代とは違い、今では多摩地域に生産拠点が移っていますが、都内の酪農家の生乳を集め、日の出町の工場でパック詰めしています。小池知事が会見で飲んでいた牛乳も「東京牛乳」で、東京都の地域特産品にも認証されています。そしてもう1つ紹介するのが、旅行者にも人気の「八丈島ジャージー牛乳」です。大自然の中で伸び伸びと放牧されたミルクは脂肪分が高く、牛乳本来のおいしさが味わえる製法にこだわっているということです。消費期限の都合で牛乳は島に行かないと楽しめませんが、プリンなどの加工品は通販でも楽しめます。

 最後に、家庭で楽しめる「牛乳を使ったスイーツ」をご紹介します。台湾では屋台などで販売されていて大人も子どもも大好きだというのが「牛乳揚げ」です。レシピサービスのウェブサイトなどでも紹介されていますが、牛乳とコーンスターチ、グラニュー糖を鍋に入れて弱火でとろとろになるまで混ぜたものを型に入れて冷やし固め、好きなサイズに切り分けて衣を付けて揚げると完成というお菓子です。

 ぜひ、暮らしの中で牛乳をプラスして楽しんでみてください。