警視庁は1月18日、全国で初めて「サポート詐欺」を摘発しました。サポート詐欺とは「パソコンがウイルスに感染したとうその警告を表示させ、対策サポートの名目で現金をだまし取る」というものです。詐欺の手口と対策をまとめました。

 パソコンが苦手という人を狙って「サポート詐欺」が急増しています。国民生活センターが把握している「サポート詐欺」の被害状況を見てみると、2021年度は12月末までの時点ですでに被害額が前年度を上回り、2億円を突破しています。被害が急増した背景には、コロナ禍でテレワークや通販の利用など自宅でパソコンを利用する機会が増えたことも影響しているとみられています。

 具体的にどういった手口の詐欺なのか見てみましょう。サポート詐欺は突然、パソコン上に「ウイルスが感染しました」といったセキュリティー警告が表示されます。中には音声で“偽の警告”が出る場合もあります。こうした表示は、パソコンにある「広告表示機能」を悪用したもので、OSといわれる基本ソフトを最新の状態にしておくことで防ぐこともできるので、古いパソコンを使っている人は注意してください。

 こうした警告画面が出たらどうしたらいいのかというと、まず画面に書いてある電話番号などには絶対に連絡をしないでください。「今すぐ」のように焦らせる表現で電話を促すものはほぼ詐欺だと思って、冷静に画面を消しましょう。全画面表示となっていてうまく消せない場合はパソコンを再起動してください。ただ、焦ってつい電話をかけてしまった場合でもまだ何とかなります。警視庁のサイバー犯罪対策課が公開している詐欺グループとみられる男との電話のやりとりの例では、詐欺グループは不安をあおって遠隔操作のソフトをダウンロードするよう指示し、いろいろな画面を表示させます。そして有償でのサポートを勧めてきて、カード情報や電子マネーを要求してくることもあるようです。最近は「修理で少しお待たせするので、その間にコンビニでプリペイドカードを購入してきてください」という手口も主流になっています。口車に乗ってパソコンの前を離れてしまうと、遠隔操作ソフトでパソコンの情報を盗み取られてしまうので絶対にやめてください。

 被害を防ぐためには、怪しいと思ったらすぐに電話を切ること。そしてお金は絶対に払わないでください。会話の中で住所や預金額などを聞いてくることもありますが、別の詐欺に利用されてしまうので教えないでください。もしも遠隔操作ソフトをダウンロードしてしまった場合は、すぐにシステムの復元をするようにしてください。

 詐欺グループの手口を知って、冷静に対処するのが大切です。IPA=情報処理推進機構や警視庁などは動画投稿サイトYouTubeの公式チャンネルで被害の実例などを掲載しています。時間がある時にあらかじめ見て、知っておくだけでも被害を防ぐ心構えとしてかなり有効です。

 実際に自分の身に降りかかってしまい、分からなくなってしまった時はどうしたらいいのでしょう。警告画面をどうやって消したらいいのか、あるいはデータが流出していないか心配な時は、IPA=情報処理推進機構が「情報セキュリティ安心相談窓口」を開設しています(平日限定,電話・メールで対応)。IPAのホームページにも対処方法が掲載されていますので参考にしてください。そして実際にお金を払って契約してしまったという人は「消費者ホットライン」電話番号=188に電話してください。

 繰り返しとなりますが“怪しい警告”に書かれた電話番号には、絶対に電話をしてはいけません。