日本政府が外国人観光客の受け入れを再開してから2カ月が過ぎました。新型コロナウイルスによって大きな影響を受けた東京都内有数の観光地・浅草ではさまざまな変化が生まれているようです。

 お盆休みが終わった平日の午後にもかかわらず、浅草は多くの観光客でにぎわっています。仲見世で浅草名物の雷おこしを販売している前田商店の店主は観光客の意識に変化が出ているとして「かつてに比べると一律的な恐怖感はなくなってきている。気を付けるところは気を付ける。だけど全部萎縮するような意識はだんだんなくなっている」と話しつつ、仲見世の活気は「まだ半分いかないんじゃないか」といいます。

 徐々にながらも「活気が戻りつつある」という浅草ですが、水際対策が緩和されたとはいえ、以前ほど外国人観光客は戻らない中、街で目立つのが“浴衣を着た若い観光客”の姿です。浴衣を着た高校生は「浅草はJK(女子高校生)も多いし、おいしい食べ物も多い。最近はインスタ映えの食べ物が多いので来ている」「旅行気分。浅草は都内でも違う感じ。浴衣を着るなら浅草って感じ」などと話します。

 浅草観光連盟の冨士滋美会長は、商店街の若い世代が中心になって浅草の情報を発信していることが新しい客層の獲得につながっているといいます。冨士会長は「あまり最初からこうやった方がいいと言わないようにしている。若い世代のアイデアを殺してしまうので黙っている。余計な先入観は与えないようにしている」と話します。

 その上で、冨士会長は「浅草は歴史的にも、何度も大きな危機を乗り越えてきた」と話し、元に戻るのではない“これからの変化”に期待を寄せています。冨士会長は「浅草は明治維新でも関東大震災でも戦争でも大きく変わってきた。その都度、元に戻るのではなく、次にどういった新しい浅草にしていくのかと先人は知恵を絞ったはず。だから、また新しい考え方で対応していかないといけないと思っている」と力を込めました。