手軽に移動ができる交通手段として「電動キックボード」の人気が高まっています。しかし交通ルールを守らない一部の利用者がいることから、警視庁は講習会を開き、安全な利用を呼びかけました。

 電動キックボードは近年、利用する人が増え、街でも毎日のように見かけるようになりました。けれども利用者が増える一方で、交通事故を起こす人や交通ルールを守らない人が社会問題となってきています。そこで荒川区と警視庁は共同で9月30日、電動キックボードを初めて利用する人向けに講習会を開きました。日暮里駅前の広場で開かれた講習会では、参加者が正しい運転の仕方を学びました。参加者は「こういう講習があれば、もっとマナーや乗り方に気付ける人が増えるのではないか」と話していました。

 現在、国が実証実験で進める「ループ」などの街中でレンタルできる電動キックボードは「小型特殊自動車」に分類され、ヘルメットの着用が任意となっています。ただ、警視庁は事故に遭った時に大きなけがをしないためにも、ヘルメットの着用を呼びかけています。

<電動キックボードは安全に 全国初の死亡事故も>

 電動キックボードは街中で気軽に乗ることができるということもあり、利用する人が増加しています。しかしその一方で、事故の数も増えています。東京都内では2021年、電動キックボードによる人身事故や物損事故が68件確認されました。2022年は8月末の時点ですでに80件発生していて、前年の数を上回っています。また、そのうちおよそ3分の2を「レンタル」の電動キックボードが占めています。警視庁によりますと、貸し出し事業者が増え、利用する人が増えたのが要因だということです。

 こうした中、9月25日には全国で初めて、事故による死者が出てしまいました。事故を起こしたのは52歳の男性で、東京・中央区勝どきのマンション駐車場で運転中に車止めに衝突して転倒したところ、頭を強く打って亡くなったということです。事故当時、男性が乗っていたのは民間事業者が貸し出している電動キックボードで、ヘルメットはかぶっていませんでした。また、飲酒運転をしていたとみられています。

 電動キックボードは街で見ていても確かに便利だと感じることもあります。便利な新技術はやはり使う側の考え方が重要になります。交通ルールを守って、賢く利用したいものです。