新型コロナウイルス感染症や円安の影響で、いま中古ブランド品の市場が注目されているようです。

 10月8日にリニューアルオープンするというブランド品のリユースショップが報道陣に公開されました。東京の銀座という立地もあり、高級ブランド「エルメス」の特別フロアを設けるなど、高級感漂う空間です。店内には税込み価格370万円のものや450万円のものなど“レザーバッグの最高峰”ともいわれるバーキンやケリーなど、エルメスを代表するアイテムが常時100点以上並びます。中には桁違いの驚きの高額商品もあり、エルメスで最も希少価値が高いとされるバーキンの「ヒマラヤ」は2700万円で販売されます。正規店でも店頭には並ばないような商品を含め、4つのフロアにわたっておよそ4200点が並ぶということです。

 店舗は改装前、新型コロナが流行する前は売り上げのおよそ7割が海外からの観光客によるものでした。そのインバウンド需要が落ち込む今、リニューアルを図り、国内外の需要の取り込みを狙います。リニューアルに合わせ、これまで取り扱っていなかった20年から30年前の品物も、古くて価値がある「ビンテージ商品」として買い取り販売も開始しました。新品ではもう手に入らない逸品や、中古品ならではの味わいある商品にも出合えるかもしれません。

 コロナ禍は数多くのブランドアイテムが集まる要因にもなっているようです。“おうち時間”の増加に伴って家の中を整理する人も増え、ブランド品の持ち込み量も増えているといるといいます。コロナ流行前の2019年と比較すると、4割余り買い取り額が増えたということです。

 さらに暮らしに厳しい影響を与えている円安も、ブランド品の中古市場にとっては後押しとなっています。店舗を運営をするK-ブランドオフ・取締役営業本部の高木啓行本部長は「一番は円安による相場の高騰。円安でブランド品の一次流通の定価が上がっていることで買い取り価格も上がっている」と話します。海外の正規輸入ブランド品の市場価格が上がるにつれて中古品の買い取り価格も上昇し、2019年に比べて2倍の価格になるものもあるということです。高木さんは「買った値段よりも高く売れるような状況もあり、今まで店になかなか並ばなかったものが店に並ぶようになってきている。一品物を探している人、欲しいものがある人は、この店に来てもらえば必ずや見つけてもらえるのでは」と話しています。

 中古ブランド品市場が今、熱を帯びています。

<加熱する中古ブランド市場 円安で需要増>

 好調という中古ブランド品市場について、さらに詳しくまとめました。

 本編でもお伝えした通り、中古ブランド品の市場では買い取り価格が高騰しています。例えばシャネルのショルダーバッグ「Wフラップチェーンショルダー キャビアブラック」は、コロナ流行前の2019年は買い取り価格が30万円前後だったのが2021年には40万円前後に、そして2022年に入ってからはさらに円安の影響が強まり、現在は60〜65万円ほどまで高騰しているということです。また、エルメスの「バーキン25 ブラック トゴ G金具」(新品)も2019年は150万円前後だったものが、現在は290万円前後へとなって、2倍近くに買い取り価格が上がっています。

 一方、ファッションは20年刻みで変わっていくともいわれています。イヤー2000の略称で「Y2Kファッション」とも呼ばれる2000年前後の品物が今、中古市場としても熱いということです。例えば、学生時代に購入したものが驚きの値段になることもあるということで、店では「たんすの肥やしになっている品物があれば、ぜひ一度査定を受けてみては?」と話しています。担当者によると、ルイヴィトン全般やシャネルのチェーンバッグなど、バブルが終わった頃の品もお勧めだということです。また近年は「親子で一緒に良いものを長く使いたい」といった人や「長期的な視点の投資目的」でブランド品を購入する人も多いということです。