八王子市の東京都立大学のキャンパスで社会学者の宮台真司さん(63)が男に刃物で切り付けられて重傷を負った事件は、一夜明けた今も男は逃走中です。学生や近隣の住民からは不安の声が聞かれました。

 11月29日午後4時半ごろ、八王子市の東京都立大学南大沢キャンパスで、目撃者の男性から「男性が切られた」と110番通報がありました。警視庁によりますと、都立大学教授で社会学者の宮台真司さんが大学内の歩道を歩いていたところ、男に後ろから頭を殴られ、首などを刃物で複数回切り付けられました。宮台さんは後頭部や右ひざなどにも傷があり、両腕には抵抗した際にできる防御創が多数あったということです。

 事件から一夜明けた30日、大学では通常通り授業が行われた一方で、警備員や職員が構内を見回る姿が見られました。学生からは「両親が一番不安に思っていて、きょうも『本当に登校するのか』『やめた方がいいんじゃないか』と言われた。進めなきゃいけないこともあるので来た」「怖いが、教職員が対策を取っていると思う。今はそれを信じるしかない」「都立大は誰でも入りやすい構造になっていて門が多い。学生か教師なのか、それとも一般の人なのかという見分けがつかない。大学は安全とは言い切れないなと感じる」などといった声が聞かれました。事件の直前まで宮台さんと一緒にいたという学生は「直前まで宮台さんと一緒にいて、質問をしていた。(事件があったのは)5〜10分後ぐらい。生身の姿を見て講義を受けているので、他の人と同様、許せない」と話しました。

 宮台さんは講義が終わり建物の外に出た直後に襲われたとみられ、日が落ちて暗くなってきた時に被害に遭いました。犯人ついて宮台さんは「暗がりだったので犯人については分からない」と話していると言うことです。犯行時刻と同じ時間帯の大学を訪れると、辺りは薄暗くなっていて、特に茂みの中などはかなり暗くなっていました。

 事件から30時間近くたった今も男は逃走を続けています。大学の近くには団地もあり多くの人が暮らしていて小学校や保育園などもあるため、保護者からは「きょうは特に心配だったので、朝は主人が行って、帰りは私が子どもを迎えに来た」「子どもが登校したり、学生も多いので、早く捕まってほしい」など不安の声が聞かれました。

 逃げた男は20代から30代とみられ、身長およそ180センチのがっちりした体格で、黒っぽいジャンバーとズボン姿でした。警視庁は男が宮台さんの予定を把握して待ち伏せした可能性もあるとみて、殺人未遂の疑いで男の行方を追っています。

<都立大切り付け事件 男は現在も逃走中>

 犯人の男は逃走を続けています。今回の事件の現場を改めて確認します。

 八王子市の京王線・南大沢駅近くにある東京都立大学南大沢キャンパスは、大学院生も含めおよそ9000人が通っている大学です。大学の周りには団地もあって多くの人が暮らしていて、小学校や中学校、保育園もあります。犯人がいまだ逃走中のため、事件から1日たった現場周辺では登校や下校時間に保護者が付き添う様子も見られました。

 宮台さんを切り付けた男は20代から30代とみられ、身長はおよそ180センチ、がっちりした体格で、犯行当時は黒いジャンパーを着ていたということです。宮台さんを切り付けた後、小走りで逃走していて、凶器の刃物は持ったまま立ち去ったとみられています。

 なぜ宮台さんは襲われたのか、そして学生や近隣住民のためにも早急な事件の解決が望まれます。