墨田区議会で“異常な状態”が続いています。議会から辞職を求められながら議長にとどまり続けている木内清議長に対し、今度は報酬をカットする条例が提出され、可決されました。

 この問題は、木内清議長が墨田区議会の慣例で1年となっている議長の任期を必要な手続きを踏まずに一方的に延長し、区議から辞任を要求されているというものです。墨田区議会では6月に議長の不信任案、9月に辞職勧告決議案をほぼ全ての区議が賛成し、可決しています。ただ、地方自治法では議長の任期は4年とされているため法的拘束力はなく、木内議長は議長職にとどまっています。そのため、議会では審議などは副議長が進行し、採決の時だけ木内議長が行うという異常な状態が6月から続いています。

 そして11月29日、墨田区議会は木内議長は議長の職を全うしていないとして、議長報酬を区議と同額に減額する条例案を提出し、可決しました。木内議長の報酬は12月分から月額が91万3000円から60万7000円になり、ボーナスに当たる期末手当がおよそ160万円から100万円に減額されることになりました。この日の区議会で墨田区議会自民党の佐藤篤幹事長は「いまだ議長職を辞任せず、議長としての職責も果たさず、ただ名ばかりの議長として議会の品位を著しく毀損(きそん)し続けている」と非難しました。

 今回の減額について木内議長は議会終了後「画期的なというか驚愕(きょうがく)な決定がされた。議長職をしっかり行っていないという発言については、大変理解がされていないと感じている。毎日どの議員よりも先に区役所に登庁し、事務局の用意した書類について十分目を通してその決定をしている。本会議場で見た通りの状況は、私が仕事をしないではなくさせない動きがあるからでございます」と会見で述べました。そして、木内議長は議長の職責は果たしているとして、報酬の減額は受け入れた上で議長は続けていくと表明しました。木内議長は「『議長を辞めなさい』ということは私の周りや区民からの声は起こっていないのが事実。ですので、これからより一層、私は議長職をしっかりと行っていく決意でございます」と述べました。

<「不信任」「辞職勧告」に続き「議長報酬の減額条例」にも“辞めない”>

 墨田区民への影響は出ないように議会運営は行われているものの、極めて異常な事態が半年近くにわたって続いています。木内議長は「区民から直接、辞任を求める声がない」ことも続投する理由にしていますが、区議会議員もまた区民の代表です。

 続投を表明した木内議長ですが、区議会としては今後も区民に影響が出ない議会運営を続けていくということです。