「その土地に住む人ならでは」の視点で撮影され、地域の魅力が詰まった写真集が完成しました。作ったのは奥多摩町・奥多摩中学校にある「カルチャー部」の部員たちです。

 『街を囲むようにそびえ立つ緑の山々と青空のコントラスト』そして『都内では珍しい遮断機のない踏切』など、地元ならではの視点で町の風景を切り取った1冊の写真集が完成しました。作ったのは奥多摩中学校のカルチャー部のメンバーです。奥多摩中学校カルチャー部は、奥多摩の自然や地域の人とのふれあいをテーマに2021年に創部されました。そして、生徒たちが今年の題材に選んだのが「写真集」でした。カルチャー部の部員・大井玲乃音さんは「景色を撮るのが好き。写真に収めるのが面白い」、大野紗楽さんは「風景写真ではピントに気を付けた」と語ります。

 作った理由を部長の船越奏太君は「奥多摩の地元の人や観光客でも知らないようなきれいな写真をもっといろいろな人に知ってもらい、奥多摩の魅力をさらに知ってもらおうと作った」と話します。地域の魅力を改めて見てほしいと、この夏休みに部員たちが町内を撮影して回り、その後、先生や外部の講師にレイアウトなどの指導を受け、およそ4カ月かけて写真集は完成しました。タイトル「緑風」のフォントもオリジナルで、部員の田中桃華さんは「この文字は私が作りました」と話し、撮影場所を示した地図も部員みんなで書きました。

 写真集をより多くの人に知ってもらおうと、この日向かったのは地元で人気の飲食店です。お店に写真集を置かせてもらうための交渉は部員たちが自ら行います。部員の山田瑛文君も「自分たちがいい景色だなと思った所を厳選した」と魅力を伝えると、お店の好意で目立つ位置に部員が作ったポップも貼らせてもらうことができました。写真集を受け取った飲食店「卵道(ランウェイ)」の河村周平さんは「地元の人がいいと思う場所をこれでだいぶ宣伝できるので、すごくありがたいものを作ってくれたと思う」と語りました。

 この後も部員たちは地元の図書館や小学校などを訪れ、合わせて300冊の写真集を置かせてもらえました。活動を終え、船越君は「かなり緊張したがフレンドリーに接してくれたので緊張も割とほぐれて置かせてもらうことができた」と総括しました。

 写真集の制作を通してさまざまなことを感じて学んでいるカルチャー部のメンバーは、今後も活発な活動を目指しています。船越君は「お互いにいろいろなところで助け合ったりしたので、より信頼が増したというか協力的な面で仲が深まったと思う。別の文化に触れ合うためにも、今度は写真集以外のものを作った方がいいのではないかなと思っている」と話し、新たなプロジェクトも始めようと意気込んでいます。