公職選挙法違反の疑いで政治団体「つばさの党」の代表らが逮捕された事件で、TOKYO MXは党のスタッフらが集団生活をしているとされる根本容疑者の自宅を取材しました。党の広報担当者によりますと、逮捕された黒川代表が都知事選挙に出馬する方向で調整を続けていることが分かりました。

警視庁によりますと、政治団体「つばさの党」の代表・黒川敦彦容疑者、幹事長・根本良輔容疑者ら3人は先月の衆議院東京15区補欠選挙で、乙武陣営の選挙活動を妨害した公職選挙法違反の疑いがもたれています。また、捜査関係者によりますと、党のスタッフら約10人が練馬区にある根本容疑者の自宅で集団生活をしていたとみられています。

5月22日午前、TOKYO MXはスタッフが集団生活しているとされる根本容疑者の自宅を取材しました。自宅には撮影機材や拡声器などが並んでいて、党のスタッフのほか党とは無関係の人など合わせて15人ほどがいて、建物内で寝泊りをしている様子もありました。

つばさの党の広報担当者で、逮捕された黒川容疑者の内縁の妻の外山麻貴さんは…

つばさの党 広報担当:「ここもなんかアジトだみたいな感じで、10数人が集団生活みたいなカルト集団みたいに報道されているので、何か企んでいるみたいな感じで、この団体自体が何か恐ろしいものみたいな雰囲気を出されているが、実態はそんなことは全然なくて、ただここはシェアオフィス兼シェアハウスみたいな感じで」

また、先月の会見で、黒川容疑者が7月の都知事選挙に立候補する意向を示していましたが、逮捕されても出馬する方針は変わっていないと説明しました。

つばさの党 広報担当:「獄中立候補も可能は可能なので、それも立候補のうちには入っていますけれども、それも含めて検討中」

一方、外山さんは、選挙期間中の黒川容疑者らの行為について、「やり方が乱暴であれば支持は得られない」として、今後の選挙では同様の行為を繰り返さないことを示唆しました。

つばさの党 広報担当:「いくらたとえ正しいか、いいことを主張していたとしても、態度ややり方が乱暴であれば支持は得られない。基本は現場の指揮は私がやっていますので、私としてはそういうあの危険な行動はしないで、正当な活動を続けていく」

警視庁は逮捕された3人のほか、複数のスタッフも他陣営の選挙活動の妨害に関与した疑いがあるとみて捜査しています。

つばさの党を巡る今回の事件について、警視庁は、複数の党スタッフについても、選挙活動の妨害に関与した疑いがあるとして捜査する方針を示しています。

これについて、つばさの党の広報担当である外山さんは、「私自身も逮捕される可能性があると考えている。動画編集や車を運転して逮捕されるのは、言論弾圧だと思う」としています。

また、警視庁が、妨害行為を動画配信し、再生回数を増やすことで、広告収入を狙っていたとみて、捜査を進めていることについては、「再生回数が増えたといっても選挙費用分も賄えておらず、ビジネスのつもりはない。ただ、炎上商法的な側面はあったと思う。やりすぎた面もあり、その点は反省するべき」としています。