東京都知事選の告示まで1カ月を切る中、知事選に向けた動きが活発になっています。都議会の「都民ファーストの会」と公明党、そして有志の区市長らが小池知事に出馬を要請しました。これに対し小池知事は「重く受け止めたい」と述べました。

5月28日午前、小池知事の下を訪れたのは、知事が特別顧問を務める地域政党・都民ファーストの会の幹部です。「東京大改革を進めなくてはならない」として、知事選への出馬を要請しました。都民ファーストの会の森村代表は「ぜひとも小池知事の卓越したリーダーシップの下で、さらに東京大改革を推進して、東京からわが国全体に影響を与えるような取り組みを進めていただきたい」と述べました。

また、その直後には都議会公明党も面会に訪れ、知事の新型コロナ対策や子育て政策を評価し、3選に向けた出馬を求めました。都議会公明党の東村幹事長は「『継続は力』という言葉があるが、ようやく知事が1期目2期目と、特に2期目はしっかり都政の皆さんと連携しながら手を打っていただいた。この流れをぜひとも3期目、続けていただきたい」と述べました。

立て続けに要請を受けた小池知事は「大変貴重なご意見と重いご提案だ。しっかりと受け止めていきたい。都政をしっかりと発展させ、持続可能な都市にして、世界一にしていくということ。しっかりとこれからも皆さんと共に進めていきたい。そのように思っている。重く受け止めさせていただく」と応えました。

また、午後にも出馬を要請する人たちの姿がありました。有志の区長や市長らの代表です。都内自治体の約8割に当たる52区市町村のトップが要請を行った形となりました。調布市の長友市長は「ここまでの実績を延長して3期目をやるなら、われわれもはっきりものを言わせてもらって、東京都のために、多摩の全地域のためにいろいろとお願いしたい」と話しました。

小池知事は報道陣に対し「本当に多くの方々から出馬要請ということで頂いた。しっかりと重く受け止めていきたいと思うが、あすから都議会第2回定例会が始まるので取り組みたい」と語りました。

<都議会も知事選モード 蓮舫氏もあす訪問>

小池知事は現段階では出馬の意向は表明していませんが、都知事選には現時点で合わせて20人以上が立候補を表明しています。

そして、小池知事の出馬に向けた機運が高まっていますが、現時点での各党の動きを見てみます。独自候補の擁立を断念した自民党は小池知事の支援に向けて調整する動きを見せていて、関係者によりますと28日、都議会自民党の幹部が小池知事と面会し「選挙の戦い方を相談した」ということです。地域政党・都民ファーストの会は小池知事の出馬を要請し「東京大改革のさらなる推進を」と求めています。公明党も小池知事の出馬を要請し「小池知事の特に2期目を評価、継続した都政を」と続投を求めています。また、立憲民主党は蓮舫参議院議員を支援する方針で「党一丸でバックアップする」と表明しています。共産党も蓮舫議員を支援する方針を示していて「蓮舫議員は最強最良の候補。反自民、非小池都政」と強調しています。

小池知事が出馬を表明する前に各政党が応援の動きを示しています。この動きの背景はどういったことなのでしょうか。

都議会議員に取材したところ、自民党の幹部は「現実的に応援しなければならない状況だ」と話していました。ただ、衆院補欠選挙で自民党が乙武さんの相乗り支援に向けて動いたものの見送りになった経緯を踏まえ、小池知事に対してはどのように支援をするのかを慎重に考えている様子でした。この日、自民・都民ファースト・公明は小池知事と面会しましたが、自民党の面会は「非公開」で行われたことから、選挙の関わり方を模索していることが読み取れます。一方で都民ファーストの会の幹部は小池知事の選挙結果が党の勢いに大きく関わることから「選挙の準備期間を少しでも長くしたい」と話していたのが印象的です。また蓮舫議員が29日に開会される初日の都議会を訪れ、各会派に支援を呼びかけることが分かりました。

また、区長や市長らからの要請もありました。都内区市町村の8割に当たる自治体の長が要望を出しましたが、これについては小池都政が打ち出した政策を継続してほしいという思いが強いようです。多摩地域の市長を取材したところ、給食費の補助など東京都が自治体に対して行っている支援が知事の交代で終わってしまうのは困ると話していました。

都知事選挙は6月20日告示、7月7日に投開票です。