ヴイエムウェア、「vFORUM 2019」開催 - ゲルシンガーCEOが登壇

ヴイエムウェア、「vFORUM 2019」開催 - ゲルシンガーCEOが登壇

ヴイエムウェアは11月12日、13日、年次イベント「vFORUM 2019」を開催した。初日のゼネラルセッションには、米VMware最高経営責任者(CEO)のパット・ゲルシンガー氏とヴイエムウェア代表取締役社長のジョン・ロバートソン氏が登壇した。
○技術の進化と共に進化してきたヴイエムウェアのビジョン

最初に登場したロバートソン氏は、同社のビジョン「Any Cloud、Any Application、Any Device」について、次のように語った。

「われわれのビジョンは基本的に7年間変わっていないが、細部は変わっている。現在は、エッジやTelcoも含めて、ハイブリッドクラウドと定義している。デバイスについては、PCからスマートフォン、スマートデバイスまでサポートすることによって、業務の生産性が向上するとともに、ワークライフが充実し、社員の満足度が上がった。また、ITをモダナイゼーションし、マルチクラウドを導入して、モダンなアプリケーションに対応していかなければならない。VMware Cloudは、お客さまのインフラから、パートナーのクラウドまで一貫した管理を提供する」

ロバートソン氏は、同社のクラウドインフラストラクチャ「VMware Cloud Foundation」を導入している企業として、NTTドコモ 執行役員 R&Dイノベーション本部 イノベーション統括部長の大野友義氏を舞台に招いた。

NTTドコモは5G(第5世代移動通信システム)関連のビジネスに注力しており、9月20日には5Gプレサービスを開始した。同社は5G時代の協創プラットフォームとして「ドコモオープンイノベーションクラウド」を提供しているが、これをVMware Cloud Foundationによって構築している。大野氏は「VMware Cloud Foundationは5Gの利用に耐えうるインフラを構築できるプラットフォーム。分散配置されているので、ゼロタッチオペレーションを実現できる」と語った。
○Kubernetesに変革をもたらす「VMware Tanzu」

続いて、ゲルシンガー氏が講演を行った。同氏は、「現在、クラウドが多様化し、アプリケーションの選択肢もあふれている。さらに、運用方法もさまざまだ。これをカオスと見るか、チャンスと見るか。テクノロジーをマスターすることで、チャンスとすることができる」と述べた。

ゲルシンガー氏は、マルチクラウド上でモダンアプリケーションを開発する際、成功のカギは開発者と運用担当者を橋渡しすることにあるとして、それを実現するのがKubernetesだと説明した。

そして、同社におけるKubernetesビジネスのキーパーソンとして、クラウド ネイティブ アプリケーション ビジネスユニット 研究開発担当のクレイグ・マクラッキー氏が登場した。同氏は、Kubernetesを生み出したメンバーの1人で、VMwareが買収したHeptioの共同創業者だ。

マクラッキー氏はVMwareの買収を受けた理由について、「VMwareのビジョンに共感した。VMwareはKubernetesによってインフラを抽象化し、インフラを統合しようとしている。VMwareがKubernetesのサポートを提供することで、企業は柔軟性を手にできるチャンスがあると考えた」と語った。

そして、マクラッキー氏は、モダンアプリケーションを解発するための製品とサービスのポートフォリオ「VMware Tanzu」を紹介した。VMwareは「VMware Tanzu」をKubernetesを利用したソフトウェアの開発・実行・管理に変革をもたらす技術と位置付けている。

「VMware Tanzu」の「モダンアプリケーションの開発」において、キーとなる要素として「Bitnami」「Pivotal」「Spring」が紹介された。「bitnami」と「Pivotal」はVMwareが買収した企業で、Pivotalの買収は今年8月のVMworldで発表され、注目を集めた。

ソフトウェアパッケージングソリューションを提供していたBitnamiの技術は、企業の利用に耐えうる安全性と運用管理性を実現するマーケットプレイス「Project Galleon」(現在はベータ版)に取り入れられている。Bitnamiのカタログにより、継続したアップデートとメンテナンスが実現されるという。

ゲルシンガー氏は、Pivotalはマイクロサービスとコンテナのパイオニアであり、最も利用者の多い開発者フレームワーク「Spring」を提供しているとして、「Pivotalと組むことで、大きなプロジェクトに取り組める」と語った。

アプリケーションの実行を担う技術が、vSphereをネイティブのKubernetes上に展開するプロジェクト「Project Pacific」だ。現在、一部のユーザーに対しベータ版が提供されているが、一般提供開始時には、新しいパッケージとして提供される。Project Pacificにより、運用担当者はVMwareのツールを用いてKubernetesやコンテナのインフラを展開および管理できるとともに、開発者はKubernetesのツールでアプリケーションを管理できる。

マクラッキー氏は「Project Pacificを利用すると、従来のLinuxベースの仮想マシンと比べてKubernetesの処理速度が30%向上する。ベアメタルと比較しても8%向上する」と述べた。

管理については、マルチクラウド/マルチクラスタ型のインフラを管理できる「VMware Tanzu Mission Control」が現在、一部の顧客限定でベータ版として提供されている。「VMware Tanzu Mission Control」は、あらゆる実行環境上のKubernetesクラスタを単一のコントロール ポイントで管理できるようにする。
○エンド・ツー・エンドのセキュリティをCarbon Blackで実現

ゲルシンガー氏は、Pivotalと同様に、VMworldの直前に買収を発表したセキュリティベンダーのCarbon Blackについても言及した。

ゲルシンガー氏は「本格的なセキュリティとは、インフラに組み込むこと。その際、エンドポイント、ID、ワークロード、クラウド、ネットワークがコントロールポイントとなる。われわれは、これらをつなげて、エンド・ツー・エンドのセキュリティを提供することを狙っている。そのために、Carbon Blackを買収した」と説明した。

11月13日、Carbon Black Cloudソリューションとして、エンドポイント検出および応答を備えた次世代型アンチウイルス「Carbon Black Endpoint Standard」、Carbon Black Endpoint Standardとの併用により、リアルタイムのエンドポイント クエリおよび復旧を実現する「Carbon Black Endpoint Advance」、リアルタイムのエンドポイント クエリおよび復旧に加え、高度な脅威の検知およびインシデント応答を実現する「Carbon Black Endpoint Enterprise」、クラウドワークロード保護を提供するVMware vSphere用アドオン「Carbon Black Workload」、脅威検出・アンチウイルス・デジタ ルワークスペース分析/復旧を行う「VMware Workspace Security」、セキュリティのテレメトリをエンドポイントからネットワークやクラウドへ拡張する「Carbon Black Endpoint Standard with Secureworks Threat Detection and Response」の提供が発表された。


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