●今まで以上に迫力のある親子対決
『仮面ライダーエグゼイド』のスピンオフ最新作『仮面ライダーゲンムズ -ザ・プレジデンツ-』が、東映特撮の公式アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」で配信され、ファンから熱い注目を集めている。

『仮面ライダーエグゼイド』の元幻夢コーポレーション社長兼CEO・仮面ライダーゲンム/檀黎斗(演:岩永徹也)と、『仮面ライダーゼロワン』の元ZAIAエンタープライズジャパン代表取締役・仮面ライダーサウザー/天津垓(演:桜木那智)とという"社長ライダー"同士がまさかの"遭遇"を果たした「前編」に続き、4月18日から配信開始する「後編」では、『エグゼイド』の"ラスボス"として驚異的な強さを何度も見せつけた「仮面ライダークロノス/檀正宗」が登場。かつて凄絶な争いを繰り広げた息子・黎斗とのひさびさの対面が実現するという。

『仮面ライダーゲンムズ ザ・プレジデンツ』配信記念インタビューの今回は、2018年のVシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVS仮面ライダーレーザー』以来3年ぶりに"復活"を果たした檀正宗役・貴水博之が登場。今もなお仮面ライダークロノスへ強い愛をもつ貴水から、少年時代から持ち続けてきた仮面ライダーへの憧れや、今回共演する2人の"社長ライダー"の印象、そして檀正宗を演じたことで得られた"至上の喜び"について、エネルギッシュに語ってもらった。

――配信ドラマ『仮面ライダーゲンムズ ザ・プレジデンツ』にて、仮面ライダークロノス/檀正宗として出演された貴水さんに、今の心境をおうかがいしたいと思います。『ゲンムVSレーザー』ではゲンム/檀黎斗に倒されたクロノス/正宗でしたが、まさかの復活となりました。

あのときクロノスはゲンムに"月"で殴られたあと、地球に叩きつけられて"消滅"したはずなんですけどね。実は、心のどこかでいつかクロノスが再登場することができればいいなと思って、Twitterのオフィシャルアカウントではずっとクロノスネタを入れ込んでいたんです。自分なりにいつ"復活"してもいいように下地を作っておこうと思って(笑)。

――貴水さんのファンの方たちも喜んでいるのではないでしょうか。

あれだけ叩きのめされて、消滅したんだし……って、まさかファンのみなさんもクロノスが復活するとは思っていなかったんじゃないですかね。それでも復活が実現してしまう。そこが「仮面ライダー」シリーズの面白いところですよね。

――今回もまた、息子の仮面ライダーゲンム/檀黎斗との"因縁の対決"が期待されています。黎斗役の岩永徹也さんとひさびさに再会されたときのご感想は?

岩永くんは『エグゼイド』放送時と変わらず、誰が何を言うでもなく、自由な黎斗を見事に演じていましたね。お互い特に何か打ち合わせる必要もなく、役のスイッチが入ってしまえば「檀親子のバトルモード」に即座に入れちゃうんです。彼の頭の良さ、回転の速さにはずっと信頼を置いていますね。久しぶりに会ったら、よりたくましくなって魅力を増したように思えました。

――もうひとりの"社長ライダー"仮面ライダーサウザー/天津垓を演じられた桜木那智さんとは初めてお会いされたと思います。桜木さんの印象はいかがでしたか。

年齢設定が40代なのに、実際の桜木くんは23歳だと聞いて驚きましたね。若いのに、普段から落ち着いた人だなという印象を受けました。天津垓は檀親子にとっての"キーパーソン"であり、彼と出会ったことで黎斗と正宗の"関係"が大きく変動していきます。垓のほうも、檀親子のバトル状態を目の当たりにして、何かを感じてくれたんじゃないかと思います。今回の垓と檀親子のコラボは非常に深い意味をもたらしましたし、いい化学反応が起きたと思います。ストーリーはもう、見どころ満載です。

――『エグゼイド』では息子・黎斗に負けないくらいテンション高めな演技で画面を圧倒されていましたが、今回も強烈な"叫び"を聞かせていただけるのでしょうか。

それはもちろん。檀正宗は以前と変わらないどころか、よりパワーアップしているかもしれません。今まで以上に迫力のある親子対決をお見せできると思います。

――楽しみにしております! ところで、貴水さんが少年時代に好きだった仮面ライダーは誰でしょうか?

僕は"昭和"の子どもでしたから、仮面ライダー1号、2号、V3……と、最初のころの仮面ライダーはみんな大好きでした。『仮面ライダーX』(1974年)はバイク(クルーザー)がカッコいいなと思っていましたし、『仮面ライダーアマゾン』(1974年)も熱心に観ていた記憶が残っています。親にねだって変身ベルトや絵本を買ってもらったことも、懐かしい思い出です。

――初期の仮面ライダーのイメージから比べると、『エグゼイド』のライダーたちはずいぶん異質に見えたのではないでしょうか。

確かにエグゼイドの姿を初めに見たときはビックリしましたけど、すぐに「カッコいいじゃん!」と惚れ込んでしまいました。平成の仮面ライダーはそれまでぜんぜん知らなかったんですが、順応が早いものですから(笑)。デザインも造型もオシャレで、時代の先端を走るスタイルだと感じたんです。この作品に自分も出られるのか、と思ってワクワクしましたね。

●思わず出た「No絶版だあ!」

――ご自身が仮面ライダー(クロノス)に変身することを知ったとき、どう思われましたか。

出演して初めのころは、まだ自分が"変身"できるなんて思ってなかったんです。出番も少しだけだったのが、その後もちょこちょこ出番をいただき、あるとき「仮面ライダーになってもらいます」と言われて、あまりの驚きでひっくりかえりましたね(笑)。まさか40歳を過ぎて仮面ライダーに変身できるなんて、想像もしていませんでした。

もう、めちゃくちゃうれしかったですよ。何といっても仮面ライダーになることは、もしかしたら宝くじに高額当選するよりも確率が低いんじゃないかと思うんです。子どものころに仮面ライダーの変身ベルト玩具を着けてライダーごっこをしていた僕が、本物のベルトを着けて、最強の仮面ライダーに変身できるなんて……。これは、心してかからなければいけないなと、気持ちを引き締めました。

――仮面ライダークロノスの姿を初めてご覧になったときの印象を教えてください。

檀正宗の初"変身"シーンを撮影したのはものすごく寒いロケ地で、合間にドラム缶に火をくべて暖をとっていたのを覚えています。このときクロノスを初めて見て「こんなにカッコいい仮面ライダーに変身できるのか」と喜んだのと同時に、これは責任重大だなと、さらなるプレッシャーを感じました。

――エグゼイドをはじめ、すべての仮面ライダーを圧倒する"ラスボス"となるクロノス/正宗を演じるにあたって、どのようなことを意識されましたか。

何よりまず"悪役である"という部分を強く意識しました。それまでも俳優として舞台に立ち、いくつかの悪役を経験してきましたから、それらの風味を織り交ぜつつ、自分にしかできないクロノス/正宗のカラーを出したいと思って演技しました。

でも、意識して深く突き詰めていったのではなく、毎回の台本をいただいて役を演じていくうちに、自然と表現がエスカレートしていった感じかな(笑)。正宗はよく"絶叫"をするのですが、これは普段の音楽活動で出す声とは、出し方がぜんぜん違っていました。声帯を痛めるかなとも思いましたけれど、そんなことを言っていられない。クロノス/正宗にのめり込んで、しっかりと取り組むことが大事だと思っていました。

一度、正宗の"叫び"を撮ったとき、周りにいた鳩の群れがびっくりしてぜんぶ飛び立ってしまったことがありました(笑)。一回"絶叫"演技をやり出すと、もう止められないというか、どんどんテンションが上がっていくんです。最終決戦のころになると、もうノドが枯れるほどずっと叫んでいましたね。もう正宗の決めゼリフ「君たちは、絶版だあああああっ!」が口癖になりました(笑)。

――『エグゼイド』で貴水さんは「Wish in the dark」「JUSTICE」と2曲の挿入歌、そして『ゲンムVSレーザー』では主題歌「Believer」を歌われていますね。2018年の『超英雄祭2018』に出演されたときは、日本武道館へ集まった大勢のファンの前で「Wish in the dark」「Believer」を熱唱された上、正宗になりきってのハイテンションなMCも最高に盛り上がりました。

あのときの興奮もすごく記憶に焼き付いています。客席のみなさんがペンライトの色をクロノスカラーの"緑"に切り替え、緑の光でいっぱいにしてくれました。あれはとても気持ちのよい光景でしたね。ファンのみなさんからの熱き応援に感動して、思わずステージで「No絶版だあああああっ!!」と叫んでいました。あんまり「絶版だああああっ!」ばかり言ってるとみなさん気が滅入ってしまうかなと思い、じゃあ僕の言うことを聞く人は絶版にはしない、No絶版だ!って、勝手にフレーズを作っちゃったんです(笑)。

――ファンの気持ちを大事にされる、貴水さんのあたたかな真心にも感動します。

『エグゼイド』が放送されていたころの出来事なのですが、お母さんと一緒に撮影現場を見学に来ていた小さなお子さんが僕のところに駆け寄ってきて、自分で描いたクロノスの絵をプレゼントしてくれました。そのとき「仮面ライダーに出演するというのは、こういう子どもたちの思いを受け取ることなんだ」と感じ、心を打たれたんです。

あの子たちが成長して大人になったとき、ふとクロノス/正宗のことを思い出してくれたりするのかな……なんて思うと、もう「君たちはみんなNo絶版だ!」と言ってあげたくてたまらなかった(笑)。普段あまり子どもたちと接する機会がなかったものですから、お手紙やイラストをたくさんいただいて、本当に励まされましたね。だからこそ、多くの人々が楽しめるエンターテインメント作品を作れるよう、いっそう頑張らないといけないぞと、奮起しつつ撮影に臨んでいました。

最近は海外の仮面ライダーファンからのメッセージをいただくこともあり、ライダー人気のすごさを感じます。いつも仮面ライダーを愛してくださるファンのみなさんからは、とてつもないパワーをいただいています。

僕自身が仮面ライダークロノスのファンですし、人生を良い意味で変えてくれたキャラクターとして強い愛着を持っています。これからも出演オファーをいただければ、いつでも駆けつけますよ。"強く思えば、願いは叶う"というのが僕の信念なのですが、今回クロノス/正宗が復活したことで、それが証明された気がします。『仮面ライダーゲンムズ -ザ・プレジデンツ-』、楽しい作品となっていますので、どうぞお楽しみください!

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