だて市政だより(福島県伊達市)

2021年6月号

■変化と発展 利便性向上で何が変わる?
相馬福島道路の開通で、身近なところでは通勤通学が便利になり、市内外の交流が活発になる。今後、道路を軸に「働く」「住む」「買う」などの機能が充実する。道路がもたらす恩恵と、これからの伊達市を見つめる。
・伊達→相馬(伊達市役所→相馬市役所)45分 20分短縮※1
・伊達→米沢(伊達市役所→米沢市役所)55分 20分短縮※1
・伊達桑折IC
堂ノ内地区に大型商業施設が立地予定。買い物やレジャー、県北地域の経済活性化の拠点へ。
・伊達中央IC
新工業団地で雇用を創出、高子駅北地区住宅団地整備事業で217区画を整備し「働く」「住む」場所を確保。
・霊山IC
「道の駅伊達の郷りょうぜん」を中心とした観光案内所や農産物、だて食の発信拠点。
・霊山飯舘IC
霊山、こどもの村など観光と遊びの拠点。来年の開園50周年を前に遊具などをリニューアルする。
※1…移動時間はGoogle Mapルート探索機能を用い、土曜10時に車で出発し、高速道路を使用した場合と不使用の場合で比較しています。実際の移動時間は時間帯や道路状況により異なります。

◆日常が変わる!アクセスが飛躍的に向上
一番身近な影響は利便性の向上です。常磐自動車道、東北自動車道と相馬福島道路がつながり、広域的なアクセスが向上し、伊達から出かける・伊達に来ることがより容易になりました。
これは市内の移動にも当てはまります。例えば、伊達桑折IC付近からこどもの村への時間は約24分に(約11分短縮)、同じく伊達桑折IC付近から道の駅伊達の郷りょうぜんは約14分(約9分短縮)になりました(※1)。市内の交流が活発になることが期待されます。

◇VOICE★ 通勤時間が半分に!
霊山町下小国
T.Kさん

自宅から職場のパルセ飯坂まで、通勤時間が40分から20分になりました。朝の時間に余裕ができ、混雑する4号交差点を通らず行けるので快適です。東北自動車道の最寄りは国見でしたが、自宅から1、2分の霊山ICからつながるので、コロナが落ち着いたら家族で遠出したいです。

◆人の流れが変わる交流人口拡大の期待
道の駅伊達の郷 りょうぜん
駅長 三浦 真也(みうら しんや)さん

市内の人の動きについて、道の駅伊達の郷りょうぜんでは開通直後から変化があったといいます。
「ゴールデンウィークの利用者数はおよそ一昨年の1・2倍ほどに増えました。驚いたのは、道の駅に初めてきたという市内のお客さんが複数いたことです。今までは「遠い」という印象でお越しにならなかった人に、道の駅を近くに感じてもらえるようになったと思います。お客さんに限らず、生産者の人も訪れやすくなるので、より多くの地域の農産物を扱えるのでは、という期待もあります。
コロナが過ぎれば交流人口は間違いなく増えると思います。道路を通る人に立ち寄ってもらえるように、道の駅のバリューを上げ、情報発信に力を入れたいと思います。そして道の駅から観光客を市内に流していく仕組みづくりに取り組みたいと思います。」

道の駅・こどもの村・紅彩館をめぐるスタンプラリーで回遊を促している。

◆「命の道」が変える市民の安心
伊達地方消防組合 中央消防署
署長 丸山 博徳(まるやま ひろのり)さん

救急搬送や火災対応で、時短は命に直結します。伊達市・伊達郡を管轄し、救急要請だけでも年間約4700件出動する伊達地方消防組合は、相馬福島道路が果たす役割は大きいと話します。
「月舘や霊山から公立藤田総合病院や北福島医療センターへの搬送時間が格段に短くなりました。
東分署(下小国)から霊山こどもの村に出動したと仮定すると、下道より3キロ遠くなりますが、時間は3分短縮できます。往復6分早く医師の管理下に患者を届けられる計算です。搬送時の発進や停止の衝撃が患者の血圧上昇や気分不快につながる恐れがあるため、信号がなく、止まらずに済むことも高規格幹線道路の利点です。
火事は救急とは違い、複数の消防車が集まります。相馬や福島など近隣の消防本部から応援を受ける場合に案内しやすくなり、応援出動する時も隊員の負担が減ると思います。
道路が全面開通したことによって、消防対応の選択肢が増えました。状況に応じて最善の策を考え、住民の安心安全を守るサービスの向上につなげていきたいと思います。

◆相馬福島道路が創る未知数の伊達の未来
須田 博行(すだ ひろゆき)伊達市長

伊達市の今後の施策と未来について須田市長に聞きました。
「開通で生活圏や経済圏が大きく変わると思います。地域の中での人やものの流れが、これからは広域的な人やものの流れに変わり、経済・交流が活発になると考えています。
伊達市では若い世代の定住を重点施策にしています。若い世代の定住には働く場所、住む場所、そして楽しむ場所が必要です。
まず、働く場所として、保原工業団地の南側に14ヘクタールの新たな工業団地を整備中であり、令和4年度に分譲を開始します。
住む場所として、阿武隈急行の高子駅北側に新しく住宅団地を造成しています。通勤通学に便利な場所なので、多くの皆さんに住んでほしいと思っています。
楽しむ場所として、旧伊達町堂ノ内に大型商業施設が計画されています。多くの皆さんに来ていただけますし、雇用も生まれます。近隣市町村と連携を図りながら、施設を活用した地域振興策を検討しているところです。
仙台、山形、首都圏等に短時間で流通できる状況になり、伊達市で生産された農産物などを速やかに消費地に届けられるようになります。これは伊達市全ての地域のメリットになる部分です。逆に消費地の人を全ての地域で観光・交流に迎え入れれば、市全体の均衡ある発展につながると思います。
伊達市は自然が豊かで風光明媚、高速交通網と鉄道網があって意外と便利なところです。相馬福島道路の全線開通によって、より他の地域との行き来がしやすくなる、つまり今まで以上に伊達市は「便利な田舎」になると思います。コロナ後の社会は地方の時代だと思っています。ある程度分散されながらも便利であることを強調し、伊達市の良さをPRしていきたいと思います。」