広報すぎなみ(東京都杉並区)
令和5年9月15日号 No.2361号


■世界で戦えるチームを目指してZenith(ゼニス)結成
Q:ダブルダッチを始めたきっかけを教えてください。
峯:7歳のとき、体育で縄跳びがあり、うまくなるためにどこかで習いたいなと思い調べていて、行き着いたのがダブルダッチでした。体験してからは、とても楽しくてその魅力にハマっていきました。
高橋:私の地元は元々ダブルダッチが盛んな地域。友達のお姉さんが世界で活躍するレベルで取り組んでいて、「一緒にやらない?」と誘われたことをきっかけに7歳から始めました。
鑓田:最初の出会いは、保育園年長時の運動会でダブルダッチをやったとき。その後、小学校のクラブに2年生で入り、本格的に始めました。
小野:私も(鑓田)朱音ちゃんと同じく小学校のクラブで始めました。軽い気持ちで入ったけれど、やり始めてみると楽しくて夢中になりました。
Q:何をきっかけにZenithは結成されたのですか?
小野:全員が違うチームでダブルダッチをしていたのですが、大きな大会で勝つためのチームを作るという目的で、令和3年に結成しました。
高橋:何度かメンバーチェンジを経て、昨夏に私が加入してからはずっとこの4人。ダブルダッチの日本大会「DOUBLE DUTCH CONTESTJAPAN 2023」(以下、日本大会)に向けて、区内の体育館で週2・3日、時間をかけて練習を重ねてきました。
Q:練習をしている中で壁にぶつかることもあったのでは?
小野:簡単に勝ち進める大会ではないので、うまくいかないときはとにかく「勝ちたい」という気持ちを強く持って練習に取り組みました。特に、ジュニアパフォーマンス部門は今のメンバーで出られる最後のチャンスだったので、悔いを残したくありませんでした。
峯:同じパフォーマンスを繰り返し練習するから、最初は楽しくても徐々にモチベーションを保つのが難しくなっていくんですよね。そんなときは、大会で優勝した姿を頭に思い浮かべて、気持ちを立て直しました。
鑓田:手探りの状態でスタートしたので、どうすれば結果につながるパフォーマンスができるのかという不安もありました。目標にあと一歩届かないというときもありましたが、気持ちを落とさないように悔しさをばねにして努力しました。
高橋:私は後からチームに入ったこともあり、最初は打ち解けられなくて悩みました。でもダブルダッチはチームワークが必要不可欠。コミュニケーションを取ろうと心がけました。
鑓田:(高橋)幸愛ちゃんは出会ってすぐはあまりしゃべらなくてどうしようと思ったけど、スピード(通常の3倍の速さで跳ぶ技)をやっている姿を見て驚きました。今ではチームのもり上げ役です。
■日本大会優勝で涙。そして世界一へ
Q:日本大会で優勝を勝ち取ったときはどんな思いが湧いてきましたか?
高橋:大会のために作り上げたパフォーマンスは「今の私たちのベスト」と胸を張って言える演技だったので、ノーミスならきっと優勝できると信じて挑みました。結果発表はもう心臓がバクバクで、優勝が分かった瞬間は、これまでの練習風景やお世話になった方が走馬灯のように頭の中を駆け巡りましたね。
峯:ノーミスだったから自信はあったけど、それでも実際に優勝が分かったときは、とてもうれしくて夢なのかもと思いました。
小野:私は演技をやりきった時点でもう涙が出てしまって。ミスなくできたことがうれしかったし、安心した気持ちもありました。
鑓田:ダブルダッチは一発勝負。日本代表をかけた舞台でプレッシャーも大きかったので、優勝したときはいろんな感情が込み上げてきて本当に泣けました。
Q:その後、世界大会でも優勝しましたね。海外での演技はいかがでしたか?
高橋:世界大会は日本代表として恥じないようにという緊張感もあり、不慣れな場所でベストなパフォーマンスができるかという不安もあったけれど、「ダブルダッチが好きだから自分はここにいる!」という気持ちを強く持って挑みました。
峯:お客さんや他の国のパフォーマーたちがとてもフレンドリーで優しくて、安心して演技をすることができました。
鑓田:地元の人がすごく受け入れてもり上げてくれたのがうれしかったです。
小野:優勝が決まったときにいろんな国の人が「良かったよ!」と声をかけてくれたのが印象深かったです。貴重な経験になりました。