広報いで(京都府井手町)
令和5年1月号 No.604
新年あけましておめでとうございます。皆様方におかれましては、希望に満ちた新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
また平素は、町政進展のため格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルス感染症も2度にわたる感染拡大の波の後、一時期、落ち着きが見られましたが、秋以降は、再び新規感染者数が増加に転じており、今後更なる感染拡大が危惧されているところであります。これまで幅広い世代の方々へのワクチン接種や、感染された方への町独自の食糧支援などに取り組んでまいりましたが、今後も住民の皆様に安心して過ごしていただけるよう、引き続き国や京都府と連携し、きめ細かに取り組みを進めてまいりたいと考えております。
さて本町を取り巻く情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症対策はもとより、行政の果たすべき役割は、ますます重大となってきておりますが、これまでどおり健全財政を維持しながら、本町が抱えております課題の解決や、住民の皆様からお聞きしたことなどを、できる限り今後の町政運営に活かしながら、その期待に応えてまいりたいと考えております。
その主なものでありますが、本町の最も大きな課題は人口の減少を食い止めるということであります。そのためには、JR奈良線の複線化と企業誘致、そして国道24号城陽井手木津川バイパスの整備の三つが最も重要であると考えており、これらの事業の前進に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
まず一つ目のJR奈良線の複線化についてでありますが、平成25年8月にJR西日本と京都府及び関係市町との間で基本協定を締結し、工事が行われてきました高速化・複線化第二期事業も、いよいよ今春開業することとなりました。京都駅―城陽駅間及び、山城多賀駅―玉水駅間の複線化によりまして、全体の64%が複線化されたことになり、さらなる利便性の向上、安全・安定輸送が実現されるものと期待しております。
二つ目の企業誘致についてでありますが、これまで白坂地区をはじめ、複数の企業を誘致してまいりましたが、これにより町内の有効求人倍率は2・5倍前後と、コロナ渦の影響の中ではありますが、ハローワーク京都田辺管内で最も高い水準を維持しており、税収や雇用創出といった面で大きな効果が表れておりますので、今後も引き続き、企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
また、京都府の協力を得ながら誘致を進めてまいりました山城多賀駅前の商業施設につきましても、造成に向けた周辺整備を進めているところでありまして、1日も早く出店ができますよう関係機関との調整を図るなど、必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
三つ目のバイパス整備についてでありますが、設計や用地買収等が順次進められており、今年度中には町内の一部で工事にも着手される予定とのことでありまして、早期に供用開始が図られるよう、引き続き国へお願いするとともに、本町といたしましても、市街地とバイパスとを結ぶアクセス道路の整備や、その周辺地域での住宅開発等を進めてまいりたいと考えております。
さらに役場新庁舎や山吹ふれあいセンターにつきましても、今年7月の移転・開庁に向けて準備を進めているところでありまして、併せて町内外の交流促進とまちの活性化、さらに防災機能も兼ね備えた「道の駅」の新庁舎隣接地への整備に向けて、国と協力しながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。
本町は、国や京都府に多くの事業に取り組んでいただいておりますが、それらは本町のまちづくりにとって、重要な事業ばかりでありますので、それぞれの事業が出来るだけ早く実現できるように、しっかりと協力してまいらなければならないと考えております。
本町にとりまして、今後も厳しい行財政運営を強いられることが予想されますが、住民の皆様が希望と生きがいをもって暮らせる井手町を築くために、国や京都府などのご支援を重ねて仰ぐとともに、引き続きまい進する所存であります。
年頭にあたり、住民の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたしますとともに、本年も格別のお力添えを賜りますようお願い申し上げまして、新年のごあいさつとさせていただきます。