広報たいし(兵庫県太子町)

2021年8月号

紫外線は、私たちがカルシウムを代謝する際に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成するために必要です。しかし、浴びすぎた場合には日焼け、しわ、シミなどの原因となるほか、長年浴び続けると良性・悪性の腫瘍や白内障を引き起こす場合があります。

■紫外線とビタミンD
私たちの体にとって、紫外線とビタミンは切っても切れない関係にあります。ビタミンDの主な働きは、腸からのカルシウムの吸収を2~5倍程度に増加させることです。ビタミンDが不足すると、食事でカルシウムを摂っていても十分吸収されず、カルシウム不足になります。血液中のカルシウム濃度が低下すると、けいれんなどの大きな症状が起こるため、骨からカルシウムを溶かしだして供給するようになります。その結果、骨の強度が低下し、曲がりやすくなり、くる病や骨軟化症といった病気を起こすようになります。

■ビタミンDの確保
ビタミンDは食物としては、きのこ類や魚類に多く含まれていますが、必要量を食事だけで摂るのは困難です。そのため、ビタミンD必要量の半分以上を日光紫外線に依存しているのが現状です。
しかし、ビタミンDをつくる紫外線の波長は日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じであることに注意が必要です。

■紫外線による健康影響
紫外線を浴びて、皮膚や眼に炎症が起こると、真っ赤で痛い日焼けや角膜炎症になり、色素細胞が刺激されメラニンがたくさん作られると、黒っぽくなる日焼けとなるなどの急性障害が起こります。また、長年日光を浴び続けると皮膚のシミやしわ、ときには良性・悪性の腫瘍などの慢性障害が起こります。

■紫外線による影響を防ぐためには
紫外線の影響は、地域(標高が高いところの人は強い紫外線を浴びる)や個人によって異なりますが、紫外線の影響が強いと考えられる場合には、次のような対策を行うことが効果的です。

○対策
(1)紫外線の強い時間帯を避ける
紫外線は、正午前後(太陽が最も高くなるとき)に最も強くなります。
(2)日陰を利用する
直接日光の当たらないところにいても反射した紫外線を浴びていることに注意しましょう。
(3)日傘を使う・帽子をかぶる
帽子の着用で眼の紫外線暴露は20%程度減少します。
(4)衣服で覆う
通気性や吸収性のいいものを選び、熱中症の予防にも気をつけましょう。
(5)サングラスをかける
紫外線防止効果のあるサングラスを使用すると、眼の紫外線暴露を最大で90%カットすることができます。
(6)日焼け止めを上手に使う
衣類で覆うことが出来ないところは日焼け止めを使うことが効果的です。一度塗った日焼け止めも時間がたてば落ちてしまうので、2~3時間おきに塗り直しすることをおすすめします。

■赤ちゃんと紫外線
赤ちゃんにとってビタミンD欠乏の予防と体内時計をリセットするために日光浴は必要です。しかし、大人と比べて皮膚が薄く紫外線による悪影響を受けやすいため、強い日光を長時間浴びることは禁物です。日差しの強い9時~15時頃を避け、朝夕の涼しい時間帯に帽子やベビーカーの日よけを利用し、強い日差しが直接当たらないようにしましょう。
紫外線による健康への影響は、好影響も悪影響もあります。紫外線の浴びすぎに注意しながら上手に紫外線とつきあっていくことが大切です。