市報さかいみなと(鳥取県境港市)

令和5年1月号

◆共生社会の実現に向けて
山陰で初となるパートナーシップ宣誓制度を7月に導入しました。現在、宣誓制度を利用された方はおられませんが、LGBTへの理解促進や、根強い性別による役割意識の解消を図るため、今月から「セクシャルマイノリティと人権」をテーマとした学習会を市内7地区で順次開催しています。
来月10日には、みなとテラスにおいて、「人権ふれあいフェスティバル」を開催し、小中学校や関係団体による展示やバザーなどに加え、女装パフォーマーとしてテレビや雑誌などで活躍されているブルボンヌさんの講演会を予定しています。また、来年1月には、性同一性障がいをテーマとした演劇「パパがママになる日」の公演も計画しております。
高齢者などの買い物支援につきましては、余子地区に加え、渡地区でも4月から移動販売が開始されました。また、中浜地区の「中浜カフェ」では、はまるーぷバスを利用した買い物を支援者がサポートする取り組みが行われています。
このほか、境地区では地域の方が気軽に集い交流できる「サロン」が始まったほか、上道地区では「支え愛マップ」が作成され、中浜地区では3回目の「津波避難訓練」が行われました。
こうした取り組みを後押しし、さらに各地区に広げていくため、本年度、境港市社会福祉協議会に配置している生活支援コーディネーターを増員し、2人体制としました。引き続き、生活支援コーディネーターを中心に、地域の支え愛活動を支援してまいります。
これからの地域福祉のあり方などについて定める「第4期境港市地域福祉計画」につきましては、9月5日に第1回策定評価委員会を開催しました。また、先月から今月にかけて、市民700人を対象としたアンケートと市内7地区でワークショップを行いました。今後は、それぞれで寄せられた意見などを踏まえた計画の素案を策定し、パブリックコメントを経て、来年3月の計画策定を目指しております。
今月6日、市内の企業で、技能実習生などとして働く外国人と市民の交流会を、3年ぶりに開催しました。交流会では、料理や銭太鼓、書道、折紙、鬼太郎音頭など、日本や地元の文化を通じ、お互い交流を深めました。

◆観光振興
本年1月から先月末までの水木しげるロードの入込客数につきましては、約84万人、前年比147%、水木しげる記念館の入館者数は約9万人、前年比165%で推移しております。
全国旅行支援などにより、本市においても徐々に賑わいが戻りつつあるなか、先月、水木しげるロードでは、妖怪に仮装した観光客や市民など多くの方々にご参加いただき、「妖怪ハロウィン」が開催されたほか、境水道海岸通りで行われた「境港おさかなロード大漁祭」など、様々なイベントが開催されています。
また、境夢みなとターミナルには、本年4隻目となるクルーズ客船「飛鳥II」も寄港しました。
依然として新型コロナウイルス感染症の影響は続いていますが、ウィズコロナの取り組みを進めながら、境港観光協会をはじめ関係者とともに、地域一丸となり、港まちの賑わいの回復を図ってまいります。
水木しげる記念館の再整備につきましては、先月26日に企画提案審査を行い、水木プロダクションを代表企業とする「水木しげる記念館再整備事業DBO共同事業体」を事業者として決定し、今月18日に基本協定を締結しました。
この基本協定に基づき、設計業務委託契約を締結し、既存施設の解体および再整備の設計業務を進めることとしております。引き続き、DBO共同事業体と円滑な業務遂行に取り組んでまいります。

◆産業振興
境漁港における1月から先月末までの水揚量は、9万5千トン余で前年比115%、水揚金額は166億7千万円余で前年比127%と、アジ、サバ、マイワシ、ブリ類の豊漁などにより漁獲量、漁獲高ともに前年を上回っています。
新型コロナウイルス感染症の影響により、水産まつりなど多くの集客が見込まれるイベントが中止となりましたが、食育や魚食普及の一環として行っているカニ集会や中野港漁師と園児の交流会、魚の捌き方教室などは感染防止対策を徹底し、開催しました。
また、昨年に引き続き、先月11日、境港総合技術高等学校の生徒が捌いたクロマグロを、小中学校の学校給食でフライとして提供しました。
そのほか、9月には、境港水産物地方卸売市場の2号上屋内に「境港おさかなパーク」がオープンし、調理実習室を使った魚の料理教室や、島根大学の学生との学習事業などが実施されており、本市におきましても、引き続き、積極的な利活用を進めてまいります。
さかいポートサウナ跡地の活用方策につきましては、サウンディング型市場調査を実施し、事業者3社から、対話形式で提案や意見等を伺いました。今後は、伺った意見などを参考に、さらに利活用の検討を進めてまいります。
「第13回みなとオアシスSea級グルメ全国大会」が今月12日から13日にかけて、愛媛県八幡浜市で開催されました。
本市から出品された「境港炙り海鮮丼」は、優秀賞を受賞し、境港の魚の魅力を全国にPRしてまいりました。
令和6年度には、この大会が本市で開催されることが決定しております。Sea級グルメの普及はもとより、港の賑わいや観光振興に寄与する大会となるよう、しっかりと準備を進めてまいります。

◆圏域の連携
米子・境港間の高規格道路の早期事業化に向けた取り組みにつきましては、今月8日、鳥取県や自治体、議会、経済界など、関係者が一堂に会し、中国横断自動車道岡山米子線の整備促進に関する総決起大会が開催されました。
大会では、「蒜山・米子間の4車線化の早期実現」と「米子・境港間を結ぶ高規格道路の早期事業化」を国に要望することを決議し、今後、鳥取県知事、米子市長、南部町長および日吉津村長とともに、国へ直接訴えかけることとしております。
中海・宍道湖・大山圏域市長会の5市は、先月20日、台湾・台北市において、「中海・宍道湖・大山圏域市長会と台北市間の交流促進覚書」を締結しました。
この覚書は、圏域市長会の構成市である松江市が、かねてより行ってきた台北市との交流を、圏域5市との交流に拡大・発展させることを目的とするもので、観光や経済分野における連携・協力、青少年の文化・スポーツ交流などに取り組むこととしております。