広報おち(高知県越知町)

2021年9月号

皆さんお元気ですか?今月は、心疾患予防についてお話します。

1.心疾患とは
心臓の構造や機能(働き)の異常により生じる病気の総称で、その中に、心不全、冠動脈疾患(虚血性心疾患ともいう)、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心疾患などがあります。心不全は、心疾患の中の1つです。今回は、心不全、冠動脈疾患、弁膜症について説明します。(1)心不全日本循環器学会では、「心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義しています。心臓の一番大事な役割は、全身に血液を送るポンプ機能です。心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液をうまく送れず、足のむくみや息切れ、疲れやすいなどの症状が出現する状態を心不全といいます。心不全の原因として多いのは、冠動脈疾患、弁膜症、心筋症、高血圧症、不整脈などですが、その他さまざまな原因があります。

(2)冠動脈疾患
冠動脈とは、心臓の筋肉を栄養する血管です。冠動脈疾患は、冠動脈の血流が悪くなる狭心症と、血流が途絶える心筋梗塞に分かれます。血液の流れが障害される理由として、動脈硬化と攣縮(れんしゅく)(血管の痙攣(けいれん))があります。心筋梗塞は、発症時に突然の強い胸痛があります。心筋が壊死(これを梗塞(こうそく)といいます)し、心臓のポンプ機能が低下します。
現在では、発症早期に治療をすれば梗塞の範囲を小さくすることができますので、発症したらすぐに緊急受診することが極めて重要です。狭心症は、血流が悪いながらも、血液が流れていますので、心臓の筋肉は壊死していません。しかし、運動などで心臓に負担がかかると、心臓の筋肉に一時的に十分な血液が供給されなくなり、胸の症状(圧迫感や絞扼感(こうやくかん))を自覚します。これが狭心症の発作です。

(3)弁膜症
血液は、図1のように、心臓の中では一方通行です。全身から戻ってきた静脈血は、「右心房」→「右心室」→「肺動脈」→肺→「肺静脈」→「左心房」→「左心室」を通り、全身に送られます。血液が一方通行になるため、各部屋の出口に弁と呼ばれる構造物があります。
肺で酸素をたくさん含んだ血液が左心房から、僧帽弁(そうぼうべん)が解放され左心室に流れ込みます。左心室の血液は、全身に流れていきますので、左心室が収縮して全身に血液を送るときは出口にある大動脈弁が解放し、左心房との間の僧帽弁は閉鎖して、左心房の方に血液が逆流しないようになっています。
弁膜症は、これらの弁が異常を来している病気の総称で、本来弁が閉まるはずの時に完全に閉まらず血液が手前に逆流する閉鎖不全症と血液が出て行くときに弁が十分開かない狭窄症(きょうさくしょう)があります。具体的には、「大動脈弁閉鎖不全症」「大動脈弁狭窄症」「僧帽弁閉鎖不全症」「僧帽弁狭窄症」「肺動脈弁狭窄症」「三尖弁(さんせんべん)閉鎖不全症」などが挙げられます。
※右心房と右心室の間にあるのが「三尖弁」、右心室の出口にあるのが「肺動脈弁」、左心房と左心室の間にあるのが「僧帽弁」、左心室の出口にあるのが「大動脈弁」

2.心疾患を防ぐにはどのようにすればいいでしょうか?
食事、運動などの生活習慣の管理に加えて、心不全の危険因子に対する適切な治療によって、心不全の発症や進行を防ぐために、以下のことを参考に日々の生活に取り入れてみましょう。
・適切な血圧の管理を行う
・肥満を是正し、糖尿病や脂質異常症があれば医師に相談し治療やコントロールを行う
・禁煙する
・多量飲酒を避ける
・適切な運動療法を行う

(3)心疾患の食事療法は?
心疾患をお持ちの方は、塩分摂取量を控えることが大事です。塩分を摂りすぎると体内に水分が溜まりやすくなり、血圧を上げ、心臓に負担をかける原因になります。一般的に日本人は塩分摂取量が多く、1日9~11gの塩分を摂っていると言われています。年々健康志向の高まりで塩分摂取量は、減少しています。食事で減塩を心掛けましょう。

終わりになりましたが、もしも息切れや動悸(どうき)など気になる症状がある方は、自己判断はせずに、お早めに医師にご相談ください。

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