広報八女(福岡県八女市)

2021年6月1日号

■平和のシンボルが咲きました
「私は今でも信じているのです。人間の本性は善なのだと―『アンネの日記』より」
アンネ・フランク(1929年6月―1945年2月)にちなんだバラが、黒木町のTさん宅の庭で満開を迎えました。

○アンネの日記とアンネのバラ
第二次世界大戦時、ナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺で数百万もの命が奪われました。
犠牲者の一人である当時15歳の少女、アンネ・フランクが自らの潜伏生活を書き遺した日記は、終戦後に家族で唯一生き残った父、オットー・フランクにより出版されました。過酷な生活を強いられても人間への希望を失わず、平和の実現を願いつづったその内容は、世界に深い感銘を与えます。
数年後、日記の読者であったベルギーの園芸家が、アンネを偲び「アンネ・フランクの形見(通称アンネのバラ)」と名付けた新種のバラを作り出し、オットーへ捧げました。バラは平和のシンボルとして広がり、日本にも寄贈されました。

○いまを生きる私たち
新型コロナウイルス感染症は、私たちの何気ない日常がいかに尊いものであったかを突き付けてきました。コロナ終息と安心安全な世界の到来が待ち望まれる今、アンネの言葉は、改めて大切なことを語りかけてきます。
「私たちは皆幸せになるために生きています。それぞれの人生は違うけれど、されど皆同じなのです」

○世代を超え、受け継がれてきた願い
「数年前に友人から譲り受けたこのバラは、赤色のつぼみから、開花すると黄色、オレンジ、ピンクへと次第に色が変化していくのが特徴で、粘り強く3週間ほど咲き続けてくれます。
もしアンネが生きていたら、たくさんの出会いを経験し、花の色が変化していくように、色とりどりの未来への可能性があっただろうに。そんな想いを込めて作られた花だと聞いています。
この花を眺めていると、平和を願い大事に育て広げてきた人々の心に触れる気がするのです。私も次の方へと平和のバトンをつなげていきたいと思っています」色鮮やかに咲くバラを前に、そう話してくださったTさん。
一人ひとりにとっての平和とは、そして幸せとは一体どのようなものでしょう。アンネの生涯に思いをはせ、今一度身近なところから考えてみてはいかがでしょうか。

○アンネ・フランク生誕月コーナー
八女市立図書館本館に、アンネ・フランク生誕月コーナーを設置しています。「アンネの日記」ほか、関連した書籍が集められています。
期間:6月1日(火)~6月30日(水)

■人権のまちづくり市民の集い2021―オンライン講演会―
演題:「歴史の中の人権~ケガレと日本人~」
講師:井沢元彦さん(作家)
日時:7月1日(木)18時30分~20時15分(終了予定)
※後日録画配信あり
視聴方法:事前登録が必要です。詳細はチラシやホームページをご覧ください。
問合せ先
人権・同和政策・男女共同参画推進課
電話
0943-23-1490