広報こうし(熊本県合志市)

令和3年9月号 第186号

男女共同参画推進懇話会
委員 山下知美

私が保育の仕事に携わるようになり20数年がたちました。まだ20代のころ、一度保育士を退職し自分を見つめ直したいと海外で2年間ボランティア生活を送ったことがあります。そこでは、生活の中で周囲の父親が育休を取り、家事を普通に行なっている姿が20年以上前にすでにあり、とても感動した覚えがあります。人種や性別、年齢、宗教などは関係なく、ひとりひとりが満たされ、お互いに尊重し合うことの大切さを知りました。髪の色も瞳の色も多種多様な諸外国に比べると、日本はまだどうしても見た目などに保守的なところがあるように感じます。これからもっとSNSなどで人とのつながりや情報が身近になると、多様な情報を共有しながらさまざまな状況にも今以上に柔軟に適応していけるようになると思います。
最近では、保育園の送迎だけでなく、行事などへの父親参加が多くなってきました。そしてその様子を見ていますと、普段からよく子どもさんたちと関わっている姿が感じ取れ、うれしく思います。またコロナ禍の影響もあって、家庭で過ごす時間が必然的に増え、父親たちの家事育児への参加を加速させているとも考えられます。今までの高度経済成長期の日本社会が当たり前としてきた、理想の父親・母親像の染みついた感覚をもっと見直していく、ある意味良いきっかけとなっているのかもしれません。
しかし、愛着関係を築く一番重要な乳幼児期に、表情の見えにくいマスクだらけの大人と関わり、「密を避ける」というコミュニケーションや社会性の希薄化の中で育つ子どもたちの育ちに、保育所としての役割をしっかりと果たしていかなければならないと懸念しています。新しい生活様式を取り入れつつ、これからもっと社会全体が差別や偏見なくお互いに認め合える、誰もが生きやすい社会になるように保育所としてまた男女共同参画推進懇話会委員として微力ですが活動を続けていきたいと思います。