伊那谷に夏の訪れを告げる長野県辰野町の「第76回信州辰野ほたる祭り」(同実行委員会主催)が8日、開幕した。期間は16日までの9日間で、5年ぶりに町民総踊りが行われるなどコロナ禍前の祭りが完全復活。初日は下辰野商店街が歩行者天国となり、町内外から訪れた多くの人でにぎわいを見せた。

 開幕式は午後5時からJR辰野駅前で開催。多くの町民らが見守る中、大会長の武居保男町長が「76年前から引き継がれてきた小さな命。12年に1度の辰年辰野町のホタルをぜひ楽しんでほしい」と高らかに開幕を宣言。くす玉割りや辰野中学校吹奏楽部の演奏でにぎやかに祭りがスタートし、メイン通りは多くの人で埋め尽くされた。

 歩行者天国は9日と16日が午後5時〜10時、15日は午後5時〜9時まで。通り沿いには230店を超える露店が立ち並ぶ。また辰野駅周辺では頑張る町内企業が集結する「じもとイチ」のほか、「蛍バル」や「蛍マルシェ」なども開催される。

 15日午後5時30分からは、町内各団体から15連(約700人)が参加予定の町民総踊りが下辰野商店街で行われる。また9、15、16日は「ほたるライブ」も開催される。

 祭り本部は駅近くの世代間交流施設・茶の間に設置。ほたる童謡公園のホタル鑑賞時間は毎夜午後5時から。駐車場はほたる童謡公園、辰野病院、丸山球場、ほたるの里健診センターを有料で、町役場やIHI、ときめきの街などは無料で開放する。