十八親和銀行(長崎市)の行員を装った不審電話が今月、県内で相次いでいる。同行はこれまでに5件を把握。いずれもバンキングアプリの個人情報を電話で聞き出す手口で、顧客1人は400万円をだましとられた。
 同行によると、11日以降、5人の顧客宅にそれぞれ同行員を名乗る人物から電話があり、同アプリ所有の有無などを尋ねられた。この人物は「更新手続きが必要」とうそをついて、うち2人から口座番号やアプリのパスコードなどを聞き出し、顧客に成り済まして不正に口座振り込みを試みたが、同行のセキュリティーシステムが防いだ。だがその後、顧客のうち県内在住60代女性は電話でATMに誘導され、400万円を振り込んだ。
 同行は「当行がお客さまからバンキングアプリの情報を聞き出したり、ATMに誘導し振り込み手続きを案内したりすることはない」と注意喚起。自身の情報を第三者に漏らしてしまった顧客に対しては、同行ホームページの「インターネットバンキング」で緊急利用停止手続きをした後、警察と同行に連絡するよう求めている。