全九州高校大会は23日、各地で6競技が行われ、長崎県勢は体操女子団体で聖和女学院が14年ぶり4度目の優勝を飾った。川上めいは個人総合と合わせて2冠に輝いた。男子団体の創成館は4位だった。
 バドミントンは男女の個人ダブルスなどを実施。瓊浦勢同士の対戦となった男子決勝は、根本舜生・吉次和義組が高田隆誠・草ノ瀬悠生組に2−1で競り勝った。女子は古舘菜々美・西田美夢組(諫早商)が頂点に立った。アーチェリー勢は男子個人で大村工の児玉快斗と岩永知大が準々決勝まで進んだ。卓球男子個人ダブルスの瀬尾幸太郎・北園輝組(鎮西学院)も8強と健闘した。
 バレーボール男子の鎮西学院、女子の西彼杵、聖和女学院の3校は、いずれも準々決勝で敗れて4強入りを逃した。

◎体操女子団体・聖和女 チーム力でつかんだ栄冠
 チーム力でつかんだ栄冠だった。体操女子団体は聖和女学院が14年ぶりに九州王座に返り咲いた。3人全員がミスを最低限に抑え、自分にできることを実践。守谷監督は「まだまだ理想の70点くらい。でも、現状の力は出し切ってくれたかな」と満足そうに笑った。
 個人総合と合わせて2冠を達成した2年生の川上が原動力になった。最初の種目の床運動で13・200点の高得点をマークすると、その後も脚力を生かしたダイナミックな演技で残り3種目すべて1位の得点を記録。「自分がミスをすれば他の2人に焦りが生まれる。完璧な演技をしたかった」。エースとしての責任をしっかりと果たした。
 2人の1年生の健闘も大きかった。中学時代から実績のある内田が「負けてられない」と得意の跳馬で高得点を出して川上に続けば、小栁も「つなぐのが自分の役目」とノーミスの演技を披露。内田が「チームで戦えたのが良かった」と振り返ったように、全員で声をかけ合い、最後まで一体感を持って試合を進めた。
 チームで戦うことを忘れずにつかんだ優勝は、5年ぶりに挑むインターハイの団体に向けて大きな自信になった。川上は「まずは決勝進出ができるように、演技の細部にまでこだわっていく」とさらなる成長を誓っていた。