フードリボン活動広がって! 寄付で子どもに食事提供、諫早と長崎の2店で開始
長崎新聞6/5(木)12:30

フードリボン活動を始めた「朝比食堂」店主の池田さん=諫早市
飲食店が善意の寄付を基に中学生以下の子どもたちに食事を無償提供する全国的な活動「フードリボンプロジェクト」が、長崎県内の飲食店でも始まった。運営する一般社団法人ロングスプーン協会(千葉県市川市)によると、県内で初めて諫早、長崎両市の各1店舗が4月から開始。現在の参加店は全国に182カ所。
プロジェクトは同協会が2021年に開始。店の利用客が一つ300円の「リボン」を子どもの1食分として先払い購入することで代金を負担する仕組み。店内にリボンが掲示されていれば、子どもたちが利用し食事できる。対象年齢や提供時間、料理の内容などは店側が決める。
諫早市森山町の朝比食堂は4月8日に活動に加わった。店主の池田佳文さん(43)は「数年前に小学校教諭のいとこから、朝ご飯を食べてこない子がいると聞かされたのがきっかけ」と明かす。妻の千春さん(44)と「飲食業に携わる中で、地域社会のために何ができるか」と思案していたところ、3月16日付本紙の記事でプロジェクトを知った。
提供する料理は、50年前の創業当時から受け継ぐ自慢の「かえし」を使った親子丼など。佳文さんは「よく来たね、いっぱい食べていってねとの思いを込めて料理を出したい」。千春さんは「おなかをすかせている子がいなくなるのが最終ゴール」と話す。
これまでに趣旨に賛同した約50人がリボンを購入。近隣の小学校などにチラシを配るなどしているが、子どもたちの利用はまだない。夫妻は「周知が進んでいない」と話し、利用を呼びかけている。同協会が掲げる「小学校1校区に最低1カ所以上の参加店を」の実現も目指しており「飲食業の横のつながりも生かして輪を広げていければ」と意気込む。
長崎市古町のタイ料理店「かうけん」は4月1日スタート。昨夏、不動産業の園田大智さん(50)が開業し、タイ出身の妻タクサポーンさん(35)が調理を担当している。
園田さんは「タイの田舎では経済的には貧しい地域もあるが、近所の人が病気などで働けなくなるとみんなで食事を持ち寄って助け合う文化がある」とし、「フードリボンは飲食店だけでなく、お客さんの協力で子どもに食事を提供できるので続けやすいと思う。県内でも広がってほしい」と笑顔で話す。
これまで9人がリボンを購入したが、営業時間が平日昼のみということもあり、利用した子どもはまだいない。中学生以下が対象で「夏休みなどに子ども同士で来てもらってもいいし、保護者の方が未就学のお子さんを連れてきてくれてもいい」と呼びかける。オムライスやチャーハンなどの提供を考えている。




