去年、自衛隊の訓練中に隊員が銃で撃たれ、3人が死傷した事件。現場となった射撃場で、中止されていた訓練が22日再開されました。

 それぞれの小銃を手にして、射撃場の中に入っていく隊員。

 弾薬を乗せているとみられる「火」のマークを付けた車が射撃場内に入っていく様子も確認できました。

 この場所で訓練が行われるのは、約半年ぶりです。

 去年6月、岐阜市にある日野基本射撃場での訓練中、隊員3人が小銃で撃たれ、2人が死亡、1人が大けがをした事件。

 当時18歳で、自衛官候補生だった渡辺直杜被告が強盗殺人などの罪で起訴されています。

再開に反対する30人ほどがプラカードを持ち、抗議する様子も

抗議する様子も

 事件後、この射撃場での訓練は中止されていましたが、安全点検や安全教育を実施したうえで、去年11月に訓練を再び始めることになりました。

 しかしその再開初日、車両の中から隊員の1人が報道陣に向けて「中指を立てる」などの不適切な行為が確認されたとして、訓練は翌日からふたたび中断していました。

 再びの中断から、さらに半年あまり…

 自衛隊は、今月に入り、周辺住民への周知をしたうえで、訓練を再開させました。

 周辺の住民はーー

 「(自衛隊は)被災地の手助けに行っている。役に立つこともあるし仕方がない。隊員を上手にもっとしつけていくべき」(近くに住む人)

 一方、射撃場の入り口では再開に反対する30人ほどがプラカードを持ち、抗議する様子も見られました。

「中止してもらいたい。今度は住民が撃たれるんじゃないかと心配をしている」(近くに住む人)

 22日の訓練は午後4時まで行われる予定です。