「琵琶湖級」のマグマだまりを発見か、ルーマニア

「琵琶湖級」のマグマだまりを発見か、ルーマニア

 ルーマニアの緑豊かな丘に抱かれたスフンタ・アナ湖は、シオマドゥル火山の古い噴火口の中にある。この火山が最後に噴火したのは約3万年も前のこと。長らく活動していないことから、多くの科学者は、シオマドゥル火山が再び噴火することはないだろうと考えていた。

 だが最近の調査により、この穏やかな風景の地下数10キロメートルには、驚くべき量のマグマが存在する可能性が指摘された。6月19日付けで地球・惑星科学の学術誌「Earth and Planetary Science Letters」に掲載された論文によると、その量は20〜58立方キロに及ぶかもしれないという。これは、最大で琵琶湖の容積のほぼ倍に相当する。

 なお、火山の地下に大量のマグマがあるからといって、将来必ず噴火するとは限らない。ただ、何万年も噴火していないために見逃されがちな火山の中にも注意が必要なものがあることを、この論文は教えてくれる。

「私たちは活動中の火山を優先的に警戒します。活火山のリスクは目に見えるからです」。論文の著者であるフランス、クレルモン・オーベルニュ大学のミカエル・ロモニエ氏はそう話す。「ですが、長年噴火していなくても比較的新しい火山なら見逃してはなりません。こうした火山にも、評価しておくべきリスクがあるかもしれないからです」

 研究者らは今回、地球物理学・地球化学的分析に数値シミュレーションを組み合わせ、シオマドゥル火山の下がどのような状態になっているかを探った。この手法は、同様の火山が時間とともにどのように変化していくかを解明する上で役立つと期待される。

次ページ:「非常に優れた研究です」


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