憲法記念日の3日、長崎市では憲法9条を守ろうと呼びかける集会が開かれました。一方、改憲派のグループも集会を開きました。
3日、長崎市で開かれた集会にはおよそ300人が集まりました。
集会では、元経済産業省の官僚で政治経済アナリストの古賀茂明さんが講演し、安倍政権以降の安全保障関連法案や憲法解釈の問題を解説したうえで「日本国憲法は古い、時代遅れと言う人もいるが、評価される時代になってきている」と呼びかけました。
このほか、集会では「改憲の動きを食い止めることを、ここナガサキから全国へ呼びかけます」とする集会アピールを採択しました。
ながさき9条フェスタ実行委員会 崎山昇事務局長：
「憲法9条を守ろう、そして世界に広げようということで、この集会を毎年開催をしてきています、被爆地長崎からそういった思いを日本へ世界へと広げていきたいと思っています」
集会のあと、参加者らは「ストップ改憲」「守ろう9条」などの横断幕を掲げて市内中心部を行進し市民に護憲を訴えました。
「いざという時に対応できる憲法を」改憲派が集会
改憲派のグループも集会を開きました。「美しい日本の憲法をつくる長崎県民の会」が開いた会には市民らおよそ30人が参加しました。
2015年に発足したフォーラムのはじめには、東京での改憲集会の様子や、岸田文雄自民党総裁からのメッセージが上映されました。
その後、改憲の活動を行う大葉勢清英さんが講演。憲法に「自衛隊」を明記することや、自然災害など緊急時の体制を定めた条項を設けることを訴えました。
講師 美しい日本の憲法をつくる国民の会事務局 大葉勢清英さん（52）：
「いざというときにも国民としての勤めを果たす気概が必要である。緊急時になると平時の法律が足かせになって対応を遅らせるということが我が国にもたびたび起こっております」
参加者：
「（憲法改正の国民投票があった際は）投票に行って少しでも力になれればなと思いました」
「何かあってからじゃ遅いですから。できることをとにかく少しずつやっていきたいと思います」
フォーラムの中で大葉勢さんは「改憲について国民自らで考え、議論してほしい」と呼びかけました。
