シリーズでお伝えしている2022長崎この1年です。
2回目は『新知事誕生』や『西九州新幹線の開業』など、“大きな変化”を迎えた長崎県政の1年を振り返ります。

■ 長崎県政史上 最年少の39歳

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今年2月の長崎県知事選。
当選確実となった直後の事務所の声:「大石!大石!大石!」

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大石 賢吾 知事:「やはり世代交代。長崎県の未来を作ろうと一緒に作ろうと…」

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12年ぶりに、新たな知事が誕生した長崎県。
39歳だった大石 賢吾候補が、わずか“541票差”で中村前知事を破り、現職では最年少の知事となりました

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医師で元厚労省職員の大石知事は、3児の父でもあり選挙戦で子育て支援などを訴えました。
大石知事:「長崎に生まれてよかった。長崎県に住んで良かったと思えるまちづくり──この実現を目指してまいりたい」

■ 石木ダム 対話の糸口をつかむも

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大石知事が就任9日目に訪問したのは、東彼・川棚町の石木ダム建設予定地でした。

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大石知事:「おはようございます。」
ダム建設に反対する住民:「おめでとうございます。」
大石知事:
「ダム建設では本当に皆さまに大変な思いをさせてしまって、大変、私も知事として心苦しく思っております」

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知事と反対住民が現地で面会するのはおよそ8年ぶりのことでした。

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1982年、県の強制測量から40年──

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住民の反対運動:「強制測量阻止!」

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1998年、反対派の住民を訪ねる金子 原二郎知事(当時)
金子知事:「金子でございます」
反対派住民:「うるさい!失せろ!」

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これまで知事就任直後に、反対住民との面会が叶わなかった金子元知事や中村前知事とは異なり、対話の糸口はつかんだ大石知事。
就任後6度の面会をおこなっていますが、ダム建設の推進を掲げる大石知事と反対住民との対話はいまだ平行線をたどっています。

■ カジノ含むIR 国に申請

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今年4月の長崎県議会。
議長:「賛成多数。よって第68号議案は原案の通り可決されました。」

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県が佐世保市に誘致を目指すカジノを含む『統合型リゾート=IR』をめぐっては、今年4月に県が議会の承認を得て、区域整備計画の認定を国に申請しました。

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しかし、ギャンブル依存症や治安悪化の懸念は今もぬぐい切れていません。
また、申請している長崎と大阪のIR2件の審査結果について、当初は年内にも判断されるとみられていましたが、その見通しは立っていません。

■ 参院選で自民新人が初当選

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過去最多に並ぶ6人が立候補した7月の参院選。
金子農水大臣の後継として、自民党から出馬した県議の山本啓介さん(47)が初当選を果たし『世代交代』となりました。

■ 諫早湾干拓 高裁「開門強制は許さない」判決

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国営諫早湾干拓事業をめぐる国と漁業者の裁判で、福岡高裁は国の訴えを認め”開門の強制を許さない”とする判決を出しました。

■ 列車内での懸垂動画が拡散 過去の飲酒運転も

現職の北村 貴寿県議(49)が、今月10日、JRの車内で懸垂している動画がSNSで拡散。釈明の会見の中で──

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記者:「どうして懸垂をしたのか覚えていますか?」
北村県議:「…本当になぜ私がそういう行動に至ったのか、大変お恥ずかしい話ですが、記憶が定かではございませんで」

また『過去に飲酒運転していた』とする自身のブログについても認め、謝罪しました。

■ 紆余曲折で“日本一短い”新幹線の開業に“長い列”

JR長崎駅周辺には、多くの人が集まり、空を見上げました──

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カメラマン:「来ましたね」
(鍋冠山)「6機おる6機」
こどもたち:「はや〜!かっこいい〜!」

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長崎の空に現れた航空自衛隊の『ブルーインパルス』
一糸乱れぬパフォーマンスは、翌日に控えた西九州新幹線の開業を祝うためでした。

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9月23日 西九州新幹線が開業しました。
この日からの3日間で、およそ3万2,100人が新幹線かもめを利用しました。

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一番列車に乗車しようと並ぶ人:
「徹夜でこうやって並ぶ機会ってなかったんですよ。自分にとっては非常に貴重な経験になった」
こども:「楽しみ。景色を見るのが楽しみ」

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午前6時17分──
プラットホームで長濱ねるさんと長崎駅長:「出発!」

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長崎駅と佐賀県の武雄温泉駅の間およそ66キロを最速23分で結ぶ『日本一短い新幹線』です。

列車を見送る子ども:「わ〜速かった」

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R九州・古宮洋二社長:
「率直な気持ち、一番列車が出て安心しました。長崎の新しいスタートの日じゃないかなと思ってます」

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半世紀前に始まった新幹線の整備事業──
整備方式をめぐっては在来線も走行できる『フリーゲージトレイン』が検討されましたが、開発が難航したため、国は2019年に『フル規格』に方針転換しました。

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かし財政面の負担などから佐賀県の同意を得られず、開業した西九州新幹線は武雄温泉駅で“リレーかもめ”と“新幹線かもめ”を乗り換える『対面乗り換え方式』でのスタートとなりました。

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全線フル規格』を望む長崎県と、それには慎重な佐賀県。
“未着工区間の整備方式”については、国と佐賀県との間で協議が続けられています。

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大石長崎県知事:
「本県としてはフル規格で開設をお願いしたい。ですけども、それを達成するためには佐賀県のご理解を頂く必要があると思います。一緒に知恵を絞っていきたい」

西九州新幹線の開業に沸いた一方で、山積する県政課題にどう対応するか。
2023年、2年目を迎える大石知事の手腕が問われます。