長崎市の諏訪神社に隣接する「長崎公園」内にある、江戸期の珍しい造りの日本庭園を新たな観光資源にしようという取り組みが始まっています。

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大きな石が点在する「長崎公園」内のエリア。

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江戸期につくられた日本庭園で、専門家によりますと、石を組み合わせて配置する通常の造りとは異なるということです。

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日本庭園の研究者 長崎大学環境科学部 五島 聖子教授:
「石を組んだのではなくて、彫ってあるんです。これ、大きな一枚の岩で、あたかも組み合わせたように彫りこんでるんですね」

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東屋が建っていたような礎石の跡もあり、ここから鑑賞したと見られます。

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しかし、一番高い所にあった巨石は、日露戦争の勝利を祈る碑を建てる際の妨げとなったのか、割られて横に落ちています。

近くに住む井村 啓造さんは、かつて親族に「魂が宿る庭園」と聞かされて以来、研究を続け、この庭園を後世に残す取り組みを始めました。

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井村 啓造さん:「五島先生と一緒に協力して、もう少し深く、なぜ”あれ”が”あそこ”にあるのか?という、そういう時代背景も調べてみたいと思っています。それが、長崎の観光資源になればいいかなと思っています」

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井村さんらは、この庭園を中心に、千年続く「諏訪の杜」をつくることを目指し、来月、周辺にクスノキを植樹することにしています。