産地の天候不順でキャベツやブロッコリーの価格が高騰しています。我慢の営業が続くお好み焼き店と食卓を支えるスーパーを取材しました。

大量のキャベツを切り、小麦粉や肉などの具材と混ぜて鉄板へ―。

じっくり焼き上げたらお好み焼きの完成です。

客:
「ふわふわでおいしい」

安曇野市で40年近く営業しているお好み焼き店「おもだか」。

店主の小川さんは、今、あることに頭を悩ませています。

おもだか・小川博さん:
「もう本当に高いです、高くて高くて」

高いと言っているのはお好み焼きに欠かせない「キャベツ」。

ここ最近の雨と高温で、全国的に産地の収穫量が減っていて、価格を押し上げています。

こちらの店では、1日8玉ほどを近くのスーパーから仕入れていますが、今は1玉300円を超えていて、2023年の同時期の倍以上となっています。

おもだか・小川博さん:
「正直言ってうちはキャベツがなきゃ商売になりませんので、37、8年やってて300円なんて言うのは記憶がない。農家さんの苦労から考えればしょうがないっちゃしょうがないかもしれないけど正直言って厳しいですね、営業的には厳しい」

客への影響を考え、値上げはせず、光熱費など他の経費を抑えて乗り切りたいとしています。

おもだか・小川博さん:
「値上げは今のところ考えてないから、とりあえずは現状維持で乗り切りたい」

(記者リポート)
「高温や雨などの異常気象の影響を受けているキャベツ。去年にくらべ、2倍近くの値段になっているということです」

長野市のこちらの青果店。小ぶりのキャベツは一玉301円。大玉は627円です。

キャベツを購入した客:
「いやあ、高いと思います。(それでも食べたい?)そりゃそうですよ」
「キャベツは他に変えられるものがないので。高いけど、キャベツはないと寂しい」

健康野菜のブロッコリーも高値が続いていて、1袋376円です。

ファーム大澤屋・坂口大店長:
「昨年と比べますとキャベツで2倍くらい。高すぎてしまう場合については迷惑を掛けてしまうが、店頭に並べられない状況。(ブロッコリーは)今では3日間ほど店頭に並べられない状況で…お客さんに申し訳ないので仕入れなかった」

家計にも痛手となる野菜の高騰。ただ、6月頃から輸送コストが抑えられる地場産が出回るようになるため、店では、高騰は長くて5月いっぱいとみています。

一方、手ごろな野菜もあります。

ファーム大澤屋・坂口大店長:
「レタスに関しては、雨が降って気温が上がり生育が進んで前倒しで取れている状況」

高原野菜のレタスやサニーレタスの価格は2023年の同じ時期の6割ほどに。新玉ねぎも2023年の半値程度で推移しています。

ファーム大澤屋・坂口大店長:
「暑くなっていますので、サラダ商材、さっぱりしたメニューにしていただければ」

ここ最近の雨と高温で全国的に産地の収穫量が減っています。