サマースプリントシリーズの第3戦にも指定されているが、新潟競馬場の直線1000mコースという特殊なコースが使用されるのが最大のポイントだ。過去10年の優勝馬で、それ以前に新潟1000mコースを舞台とした特別競走の優勝経験がなかったのは3頭。12年パドトロワはスプリンターズS2着馬で、13年ハクサンムーンは高松宮記念3着馬で、のちにスプリントGI2着2回。15年ベルカントは、翌年に連覇を達成するコース巧者だった。

 また、とくに近年では韋駄天Sとの関連性も高く、近5年で7頭の連対馬を送り出している。

 ◎ライオンボスは一昨年の優勝馬で、昨年は優勝馬と同タイム2着。これらを含めて新潟直線コースは7戦して4勝、6連対という「千直の鬼」だ。前走の韋駄天Sはダッシュよく飛び出したものの最後は失速して9着。初めて背負った58キロが堪えたのか、柔らかい馬場を気にしたのか、それとも長く競馬を使えなかったことが影響しているのかは不明だが、今回は別定重量57キロとなり、天気予報もまずまず。強力なライバル不在ならば、この馬の実績を信頼したい。

 〇ビリーバーは昨年の3着馬。その後は7戦してよいところを見せられていないが、春の韋駄天S、そして昨秋のルミエールオータムダッシュは枠順や馬場状態に恵まれなかった。武器は瞬発力。前走のパラダイスSは先行馬有利の流れになってしまったが、この馬自身も出走メンバー最速となる32秒台の末脚を使っている。得意とする舞台に戻れば、まだ見限れないところがある。

 ▲タマモメイトウは韋駄天Sの優勝馬。巷間知られているように、直線コースの内枠は有利ではないがスタートで後手に回ったことが幸いし、外埒沿いを追走。最後は馬群を割って出た。直線競馬に対する適性が垣間見えた1戦でもあった。3キロの56キロは楽ではないが、勝てば「千直の鬼」継承シーンも十分だ。

 △ロードエースは韋駄天S3着馬。外枠から自分のペースで進められたことも大きいが、久しぶりの芝競馬、初めての直線競馬にしっかりと対応できた。ライオンボスがそうだったように、新潟1000mコースはダート競馬を得意とする馬が対応するケースも多く、この馬も距離コース適性は高そうだ。2度目の直線競馬で前進を見込みたい。

 △オールアットワンスは昨年のカンナS優勝馬。今回が重賞初挑戦となるが、デビューから1200m戦ばかりを選んで使われてきたように、スプリント能力は高い。まだ心身ともに若く、レース慣れしていないところも見受けられるが、外埒沿いの競馬ができそうな今回はこれまでとは違った競馬ができるかもしれない。混戦だけに51キロも魅力だ。

 昨年暮れの朝日杯FSで33秒7〜45秒3で逃げてグレナディアガーズのレコードを演出した△モントライゼのスピード能力は魅力だが、川田騎手がこの枠順をどうさばくか。最後にこのコースで7戦して4連対△ヒロイックアゲンの名前をあげておきたい。