6月4日に東京競馬場で行われる安田記念(3歳上・GI・芝1600m)。GI馬10頭出走など豪華な顔ぶれとなったレースに、芦毛のキタサンブラック産駒ガイアフォース(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)が西村淳也騎手とのコンビで出走する。

 ガイアフォースは父キタサンブラック、母ナターレ、母の父クロフネという血統。母のナターレは戸塚記念など地方重賞5勝を挙げており、叔母のルイドフィーネは20年に川崎のロジータ記念を制している。

 21年9月に小倉競馬場の2歳新馬戦でデビューし、初陣で後の日本ダービー馬ドウデュースのクビ差2着に好走。その後膝の骨折というアクシデントで休養を挟み臨んだ翌年3月の未勝利戦で初勝利を挙げた。7月の国東特別では2番手追走から、直線で後続を突き放して7馬身差の圧勝。

 勢いそのままに挑んだセントライト記念では、6番手から大外をまくるように進出し、直線で後の菊花賞馬アスクビクターモアとの叩き合いを制して重賞初制覇を飾った。その後、菊花賞でGI初出走を果たし3歳シーズンを終えた。今年は1月のAJCC出走後、一気に600mの距離短縮でマイラーズCに挑戦。勝ったシュネルマイスターに対しクビ差2着と新たな可能性を見せた。通算成績は8戦3勝。

 今回、東京コースは初出走だが、左回りという面では1勝クラスで中京コースを経験済み。また距離面においては前走のマイラーズCで、21年NHKマイルC覇者シュネルマイスターや前年の同レース覇者ソウルラッシュといった一流マイラーを相手に遜色ない走りを見せた。イクイノックスらの活躍で注目度上昇中のキタサン産駒の“血の力”も借りてGI初制覇となるか。