香港カップ(7着)で初めて武豊騎手とコンビを組んだジャックドール(栗東・藤岡健一厩舎)。前走大阪杯では初GI制覇となったが、その最終追い切りに騎乗。今回も安田記念(6月4日・東京芝1600m)に向けた今朝31日のCWでの最終追いにはジョッキーが騎乗している。

 角馬場で運動した後、Bコースの正面から入場して、1コーナーから2コーナーまでダグで移動。そこからCWコースへ入場し、ダークモードを追走する形。6F標識手前では5馬身後ろから追走していたが、一完歩が大きすぎて、すぐに前との差が詰まってしまう。行きたがる、折り合いを欠いているというわけではない。もし、折り合いを欠いていれば、あれだけ引っ張った状態でゆっくりしたラップは踏めない。

 いわゆる「唸る」ような手応え。その形で3コーナーへ入っていき、ここで先行した馬の先導は終了。内からジャックドールが追い抜いていき、最後の直線は単走という形になった。

 前日に雨が降った影響で、ウッドチップは重め。特にこの時間帯はかなり踏み荒らされていることもあり、ゴール前で脚色が鈍る馬も少なくなかった。

 そんな中で時計は6F83.8-5F66.3-4F50.7-3F35.9-2F22.8-1F11.2秒。素晴らしい加速力を見せている。金曜日から日曜日にかけて、雨の予報もある東京だが、たとえ馬場が悪化しても全く心配ない。それを裏付けるパワーある動きでもあった。

(取材・文:井内利彰)