アドマイヤ軍団が5年ぶりのJRA・GI制覇なるか。フローラSを制したアドマイヤベル(牝3、美浦・加藤征弘厩舎)が、オークス(3歳牝・GI・芝2400m)で世代の頂点を狙う。

 アドマイヤベルは父スワーヴリチャード、母ベルアリュールII、母の父Numerousの血統。母は米仏で重賞2勝。半姉のアドマイヤリードは17年のヴィクトリアマイルの覇者。同じくベルクレスタは21年のアルテミスSで2着、22年のクイーンCで3着の実績がある。したがって東京に強い姉妹といえるだろう。また、叔父のJukebox Juryは09年の独G1オイロパ賞、11年の愛G1愛セントレジャーを制している。

 ここまで4戦2勝。昨夏の新馬(新潟芝1800m)は後方から大外一気の鮮やかな差し切り。その後、1勝クラスでは牡馬相手に3着、2着と惜敗したが、前走のフローラSで重賞初挑戦初制覇。中団前から渋太く脚を使い、2着のラヴァンダに1馬身差の完勝だった。過去4戦は全て左回り、かつ1800m以上。ターゲットをオークスに絞ったローテーションを組まれてきたことはセールスポイントといえる。

 かつては故・近藤利一オーナー、現在は近藤旬子オーナーが使用している冠名「アドマイヤ」の馬は、これまでにJRAのGIを14勝しているが、19年NHKマイルCのアドマイヤマーズが最後。ここで5年ぶり、そして近藤絢子オーナーの名義となって以降では初のビッグタイトル獲得となるか、その走りに要注目となる。