きょう5月20日はC.ルメール騎手、45歳の誕生日である。18年のオークスは誕生日当日に行われ、アーモンドアイで頂点に立ち、自ら祝ったこともある名手。そんな同騎手のこれまでの日本ダービーは…。今週末に迫った“祭典”での騎乗を振り返ってみよう。

 ルメール騎手はこれまで日本ダービーに8回騎乗している。初参戦は15年のサトノクラウンで3着。続く16年は2番人気のサトノダイヤモンドで挑み、ゴール前は川田将雅騎手のマカヒキと一騎打ち。わずかに届かずハナ差の2着に終わったものの、ゴール直後に川田騎手に握手を求めるシーンが感動を呼んだ。

 そして翌17年のレイデオロで歓喜の瞬間を訪れる。序盤は後方に待機していたが、スローペースを嫌い、向正面のペースが緩んだところで一気に番手へ。直線で先頭に立つと、追ってきたスワーヴリチャードを3/4馬身抑えてフィニッシュ。外国人騎手ではM.デムーロ騎手に続いて2人目の日本ダービージョッキーとなった。

 その後は優勝年翌年の18年ステルヴィオが8着、22年にはのちのGI・6勝馬のイクイノックスに騎乗するも2着と2勝目には手が届いていない。また過去8回で1番人気に騎乗したことが一度もないのは意外な事実だ。

 今年のパートナーは牝馬のレガレイラ(牝3、美浦・木村哲也厩舎)だ。昨年のホープフルSを豪快に差し切り、史上初めて牝馬で2歳牡牝混合GIを制した。ルメール騎手がドバイで落馬負傷したため、前走の皐月賞は北村宏司騎手とコンビ。後方から上がり3F最速タイの33秒9をマークしたものの、0秒5差の6着だった。スタートに課題を残すものの、決め手は超一級品。今回は37年のヒサトモ、43年のクリフジ、07年のウオッカに続き、17年ぶり4頭目の牝馬による日本ダービー制覇がかかる。

 ホープフルSのような直線一気か、それともレイデオロで勝った時のような臨機応変な立ち回りか。2戦ぶりのタッグとなるルメール騎手は、19日のオークスを制した勢いそのままに2週連続GI制覇目指し、その手綱捌きに注目が集まる。