東京競馬場で5月26日(日)に行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。目前に迫る"競馬の祭典"において近10年の傾向とは。今回は枠順傾向にフォーカスする。

 枠順傾向と切っても切れない関係にあるのがコース替わりだ。09年以降、前週までのBコースに対し、ダービー週からCコースに替わる設定が続いている。つまり、内ラチが外に3m移動するので、芝が荒れている内がカバーされるのだ。

 この恩恵を受けるのは当然ながら内枠だ。少し範囲を広げ、09年以降の15回を見ると、1枠は[5-3-1-21]の勝率17%、複勝率30%。10年に7番人気のエイシンフラッシュ、19年に12番人気のロジャーバローズが制するなど、「ダービーの白帽を狙え」はファンの間でも常識となっている。20年以降は21年2着エフフォーリアの1連対のみだが、同じく20年には9番人気のサトノインプレッサが4着、昨年も同じく9番人気のベラジオオペラが4着に食い込んでいる。今年こそ必ず…とは言い切れないが、近い将来、ダービーで1枠が穴をあける日が来るだろう。

 一方の7枠、8枠はどうか。延べ88頭で[3-2-3-80]の勝率3%、複勝率9%は、思った以上に好走しているイメージかもしれない。ただ、馬券圏内の8頭中6頭は、単勝オッズが5倍未満の人気馬だった。18年に17番枠から勝利したワグネリアンはあくまでレアケースと考えたい。もう一点、要注意すべきは6枠が好成績ということ。昨年は4番人気のタスティエーラが1着、6番人気のハーツコンチェルトが3着。6枠と7枠では大きな差があることは覚えておきたい。

 上位人気馬に限ると、枠によって極端な成績の差はない。ただ、穴を狙うなら内枠がベター。とりわけ1枠の2頭は無条件で抑えても損はなさそうだ。