東京競馬場で5月26日(日)に行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。目前に迫る"競馬の祭典"において近10年の傾向とは。今回は脚質傾向にフォーカスする。

 結論から言ってしまえば、ダービーの決まり手は何でもありだ。19年のロジャーバローズのような番手からの押し切りがあれば、22年のドウデュースのような直線一気も決まる。また、超スローペースだった17年には、レイデオロ&C.ルメール騎手の「向正面捲り」が嵌まったこともあった。昭和の時代には、1コーナー10番手以内がダービーポジションと言われたが、今は昔。ペース次第でウイニングポジションは変わるのだ。

 上がり3F別の成績も特徴的だ。最速をマークした馬は[2-2-3-5]の勝率17%、複勝率58%。同舞台のオークス(14年から23年)が[7-2-1-2]だから、比較すると低調な成績となっている。末脚をしっかりと使える馬が好成績のオークスに対し、日本ダービーは脚質不問ということが、このデータからも分かる。

 ただ、前走の上がり3Fは気にする必要がある。とりわけ皐月賞組は要チェックで、最速をマークした馬の成績は[5-1-0-5]。14年のワンアンドオンリー、22年のドウデュースなど、皐月賞で脚を余して敗れた馬の巻き返しが目立つ。今年の皐月賞で上がり3F最速だったのは、6着レガレイラと7着エコロヴァルツの2頭。とりわけエコロヴァルツは人気薄必至なので、穴党ならずとも一考の余地ありと言えよう。