「みなさんの思い出に残る日本ダービーは?」。1932年に目黒競馬場で日本初のダービー"東京優駿"が開催された4月24日、netkeiba公式X(旧Twitter)ではユーザーアンケートを実施。競馬の祭典への思いを語ってもらった。

 日本ダービーは今年で91回目の開催。100年近い歴史において数々の名勝負が生まれた一戦だ。それだけにユーザーのみなさんの声も様々だった。

 そんな中でも多くの回答があったのはドウデュースが制した22年。過去2年は新型コロナウイルス感染症の影響で無観客や厳しい入場制限を設けての開催だったが、この年は大観衆の前で実施。イクイノックスの強襲をしのいでダービー馬の称号を手にしたのは武豊騎手鞍上のドウデュースだった。

 鞍上は歴代最多となる6勝目。このレースに対し「最終直線はまるで他の馬の時間が止まったような勢いで突っ込んできた」という声や、「お客さんが戻ってから…あそこで勝つのはやはり武豊が一番似合う」と、レジェンドを讃えるポストもあった。

 10年代では単勝12番人気のロジャーバローズが制した19年に「もっとその先もレースを見てみたかった」と、ダービーが最後のレースとなってしまった同馬を思いやるポストも。またその前年に当たる18年は福永祐一現調教師がワグネリアンで悲願のダービー初制覇。「福永祐一初ダービー制覇!泣けた!」と熱のこもったポストもあった。

 今年は牝馬として17年ぶりのダービー馬を狙うレガレイラが参戦。ウォッカが制した07年のレースへも「称えるべきは11年ぶり乙女の挑戦。酔いしれるは64年ぶりの夢。生きている間に牝馬での戴冠が観られるとは」との思いも綴られていた。

 00年は河内洋騎手のアグネスフライトと武豊騎手のエアシャカールが激突。壮絶な追い比べの末、ハナでアグネスフライトが制した一戦には「河内さんとユタカさんは所属厩舎の先輩後輩。ゴールした後に見せた河内さんの右拳掲げる後ろ姿見て、ひとことでは言い表せないドラマが詰まっていたレースです」と、ファンには今なおの心に残っている様子だった。

 さらに時代を巻き戻すと、「中野コール」が今も語り継がれるアイネスフウジンが勝った90年や、柴田政人騎手でウイニングチケットが頂点に立った93年が挙がる。中でもサニーブライアンが勝った97年を挙げる声も多数。6番人気と低めの評価ながら皐月賞に続く2冠達成に、「大外から押して押して内に切れ込む様に先頭に立った姿に大西直宏騎手の覚悟を感じた」。また「1番人気はいらないと寡黙な大西騎手のコメントにも痺れました」との声もあった。

 印象に残るのは勝ち馬だけではない。97年はサニーブライアンが栄冠を手にした一方、同年の皐月賞2着のシルクライトニングは本馬場入場後に故障し除外となった。同馬の写真とともに投稿された一文には「今年も祭典がやってくる… ゲートに入ることもですがどの馬も無事ゲートを出て、そして完走を願うばかりです」。熱戦を期待しつつ、まずは全馬無事に。