ビッグレッドグループの悲願成就なるか。皐月賞2着のコスモキュランダ(牡3、美浦・加藤士津八厩舎)が、日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)で世代の頂点を目指す。

 コスモキュランダは父アルアイン、母サザンスピード、母の父Southern Imageの血統。母は豪G1コーフィールドCを制した名牝。現役引退後はノーザンファームで繁殖となったが、20年のノーザンファーム繁殖牝馬セールで後のコスモキュランダを受胎した状態で上場され、ビッグレッドファームが2100万円(税抜)で落札した。

 ここまで8戦2勝。格上挑戦した前々走の弥生賞では6番人気に過ぎなかったが、3角からの早めスパートが功を奏して重賞初制覇。この一戦がフロック視されたのか、皐月賞も7番人気の伏兵だったが、中団からしっかり伸びてジャスティンミラノからクビ差の2着に健闘した。迎える大一番、前走で手綱をとったモレイラ騎手からは乗り替わりとなったが、弥生賞のパートナーだったM.デムーロ騎手との再コンビだから心強い。

 ビッグレッドグループは先代の故・岡田繁幸氏の時代から、日本ダービー制覇を目標に掲げてきた。しかし、86年のグランパズドリームが2着、04年のコスモバルクが8着など、栄冠には手が届いていない。ここで天国に吉報を届けられるか。多くのファンがその瞬間を心待ちにしている。