今週も引き続き「東京・京都・新潟」の3場開催。

 春のGIシリーズも、いよいよ3歳頂上戦のオークス&日本ダービーのクライマックス戦へと突入する。今週日曜日は、牝馬GIオークスがスタートする。

 今年注目されるのは、やはり前走桜花賞を制したステレンボッシュ。昨年のリバティアイランドのように二冠目達成となるのかどうか。ほかにも高い能力持つ馬が多数参戦。近年やや荒れ傾向強いだけに、今年も馬券的にはかなり面白くなりそう。いつものように過去10年データを使ってレース傾向と馬券のヒントを探っていこう。

1.人気上位馬が揃って消えることはない?

 まずは人気上位馬の成績チェックから。

 1番人気馬は、過去10年で6勝。成績は[6-2-0-2]と好調ではある。

 勝ち馬は、シンハライト(16年)・ソウルスターリング(17年)・アーモンドアイ(18年)・ラヴズオンリーユー(19年)・デアリングタクト(20年)・リバティアイランド(23年)という錚々たるメンバーである。ちなみに1番人気で圏外に消えたのは、ソダシ(21年1番人気・8着)とサークルオブライフ(22年1番人気・12着)の2頭だった。

 2番人気馬は過去10年で1勝、成績は[1-3-3-3]。3番人気馬は過去10年で3勝、成績は[3-0-1-6]。上位3番人気馬までが揃って馬券圏外に消える事象は、過去10年では起きていない。

2.関東馬か、関西馬か

 勝ち馬の関東・関西比較でいうと、過去10年で関東5勝・関西5勝で互角。馬券圏内30頭とすると、関東12頭・関西18頭でわずかに関西馬が上位となっている。

 10年から22年まで、馬券圏内3頭が東西どちらかで独占というケースはなかったのだが、昨年は上位3頭、すべて関西馬が圧倒していた。さて今年はどうなるか?

3.枠のジンクスは?

 勝利枠でいうと5枠が3勝で一番多い。次に2枠と7枠が2勝。1枠と3枠と8枠が1勝ずつ。4枠と6枠からは勝ち馬が出ていない。

 昨年までは不振で、馬券圏内さえ一度もなかった6枠も、昨年のハーパーでようやく2着キープ。ほかもデータを全体的に見れば、さほど枠順にこだわらなくても良いような感じである。

4.逃げ馬は不振継続中?

 どの馬にとってもかなり未知の距離となる芝2400m。どういうポジションでレースをするのかは、各陣営共に悩ましいところだろう。

 ちなみに過去10年、レースを引っ張る形でハナを切っている馬たちはほぼ全敗。多くの馬が着順2ケタに沈んでいる。逃げ馬は残れない傾向が強いようだ。

 一方、上がり時計を出せるタイプはかなりの好成績。過去10年中8回は、上がり最速の馬が連対をキープ。流石に過去に32秒台を出した馬はいないが、好ポジションから33秒台を出せれば上位は濃厚という感じだ。

5.近5年の人気薄5頭に共通点は?

 オークスは、上位人気活躍傾向の一方、近5年は馬券圏内に2ケタ人気の馬が必ず絡むようになっている。まあ今年もそうなるとは限らないが、やはり穴馬タイプは見つけておきたいところ。近5年2ケタ人気で馬券に食い込んだ馬は以下の5頭だ。

23年3着 7枠13番 西ドゥーラ(斎藤新)15番人気 前走桜花賞14着
22年2着 1枠2番 西スタニングローズ(レーン)10番人気 前走フラワーC1着
21年3着 4枠8番 西ハギノピリナ(藤懸)16番人気 前走矢車賞1着
20年3着 4枠7番 西ウインマイティー(和田)13番人気 前走忘れな草賞1着
19年2着 5枠10番 東カレンブーケドール(津村)12番人気 前走スイートピーS1着

 この5頭、前走1着もしくは桜花賞大敗からのローテーション。そして5頭中4頭が関西馬。そして多くが後の重賞でも好走するようになる成長期待株である。つまり、まだ評価されていない能力馬ということ。前走オープン以上で勝っている人気薄には気を付けておきたいところだ。