東京競馬場で5月26日(日)に行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。世代の頂点を決める“競馬の祭典”に、サンライズジパング(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)が菅原明良騎手とのコンビで出走を予定している。

 サンライズジパングは父キズナ、母サイマー、母の父Zoffanyの血統。伯父に15年のランヴェットS(豪G1)、チッピングノートンS(豪G1)を制したコントリビューター(Contributer)がいる。

 23年8月に東京競馬場・芝1800mの2歳新馬戦でデビューを迎え、今回も対戦するダノンエアズロックから0.8秒差の4着。その後は3カ月の休養に入り、今度はダートに矛先を変え、9月に阪神で行われた未勝利戦で初白星をマークした。続くJBC2歳優駿ではフォーエバーヤングから1馬身半差の2着。カトレアSを挟んで再び芝路線に戻り、ホープフルSでは直線あわやの3着と見せ場をつくった。

 年明けは若駒Sから始動。同レースは1番人気に推されたものの、終始追っつけ通しの競馬で心配させたが、エンジンがかかると直線だけで全馬をごぼう抜き。皐月賞は9着だったが、直線の長いコースで巻き返しが期待される。通算成績は7戦2勝。

 グレード制が導入された84年以降、ダートで勝ちあがった馬が日本ダービーを制した例は、89年ウィナーズサークルのただ一頭。すなわち、サンライズジパングが勝利すれば、35年ぶりの快挙となる。

 ダートではのちのケンタッキーダービー3着馬フォーエバーヤングを1馬身半差まで追い詰め、芝ではレガレイラから0.4秒差の3着に入った脚力の持ち主。直線でスムーズに追い出すことができれば、GI級のメンバー相手でも末脚は侮れない。現役屈指の“二刀流”が、アッと驚く波乱決着を巻き起こすか。